写真やイラストなどの人物、キャラクタがしゃべっているかのようなアニメーションを作成できるソフト。作成したアニメーションをYouTubeに直接、アップロードすることも可能。「CrazyTalk 6 PRO」は、デジカメで撮影した人物やイラスト内のキャラクタに“しゃべる”動作を追加し、音声と同期させたアニメーションを作成できる「CrazyTalk」シリーズの新バージョン。幸せや怒り、驚きなど、顔の表情をさまざまに変化させる「エモーション」を適用することで、感情豊かなアニメーションを作成できる。人や動物などの「モデル」のサンプルも用意されている。新バージョン「6」では、同時にしゃべらせられるモデルが最大4人までに拡張されたほか、1プロジェクトで最大16個までのスクリプトを編集できるようになった。目のカスタマイズ機能の強化なども行われた。
アニメーションの作成手順は、「モデル」での画像の設定と、「スクリプト」での音声(せりふ)の設定の二つに大きく分けられる。作り方は簡単。(1)アニメーションに用いる(モデルの)画像を選び、(2)顔のパーツ(目・口)の位置や顔の形、向きなどを設定して、(3)「スクリプト」で音声データを設定すればよい。スクリプトの設定では、音声データをタイムライン(時間の軸)に沿って並べてゆく(これがアニメーションのストーリーになる)。画像は、JPEG/BMPなどのファイルを利用できるほか、Webカメラで撮影したものを直接、取り込むことも可能。音声は、WAV/MP3ファイルやマイクで録音したものを利用できる。
モデルは最大4人までを設定し、各モデルに対して個別にスクリプトを設定できる。顔のスタイル(輪郭)や向きを元画像に合わせて調整したり、顔の立体的な変化(鼻が伸びるなど)の度合いを調整したりもできる。
モデルにさまざまな感情表現をつけられる「エモーション」ライブラリも用意されている。「うんざりする」「後悔する」「ヒステリック」など、特定の心理状態をアニメーションに対して適用できる。さらに「モーションクリップ」を使って、より複雑な感情制御をアニメーションの一部に適用することも可能。複数の感情をタイムライン上に並べることで、例えば「怒って泣いてあきれる」「思いついて笑いをこらえる」といった感情の流れや起伏を豊かに表現できる。
モデルを直接マウスで動かして作る「パペットアニメーション」機能もある。モデルの表情を決める筋肉の動きを、リアルタイムで操作しながら記録していくもので、より自由にアニメーションをコントロールすることが可能。そのほか、サングラスやマスクで変装させたり、ひらめき(電球)、失恋(ハートが破れる)などのイラストを簡単に追加(SFX機能)したりすることもできる。音声をロボット調(機械的)やモンスター風(低い声)などに変換する「ボイスチェンジャー」機能も搭載する。
完成したアニメーションは、独自のプロジェクト(CTP)形式で保存できるほか、AVI/MP4/WVM/RMなどの動画ファイルに出力することも可能。iWidget/FLV形式にも対応し、YouTubeへの直接アップロード機能も備えている。