グループワーク対応のスケジュール管理ソフト。「ルーム」と呼ばれるエリアを作成することで、ユーザ間で情報を共有したり、特定の目的に関するスケジュールを登録したりできる。「アリエル・マルチスケジューラ」は、複数のメンバー間でスケジュール情報を共有したり、掲示板を利用したりできる、グループワーク向けの情報管理ソフト。一般的なグループワークソフトのように、サーバでデータを一括管理するのではなく、ユーザがオンライン状態になると、ローカルマシンに保存されたデータが自動的に更新されるようになっている。
操作画面は大きく分けて「エントランス」と「ルーム」からなる。ユーザは、タスクの内容に応じて「ルーム」を作成し、使い分けることが可能。起動直後に表示される「エントランス」は文字通り、全機能への入り口となる画面。ユーザが参加しているルームの一覧が表示され、ルームの選択や新たなルームの作成などを行える。スケジュールやToDoリスト、新着情報などを確認できる情報センターとしての機能も兼ね、表示された情報をダブルクリックすることで、データの詳細を閲覧したり、編集したりできる。
「ルーム」は、タスクの内容などに応じて、個人の情報を整理するためのカテゴリーのようなもの。予定やToDo項目など、具体的な情報を登録できる。あるルームに入ったあとは、別ルームへの移動はタブ切り替えで行うことができ、いちいちエントランスへ戻る必要はない。
「ルーム」を作成する際は、使用したい機能を「プロジェクト(管理)」「ToDo(リスト)」「予定表」「掲示板」「定型文書」「ファイル管理」から選択する(複数指定可)。ルームへ参加してほしいメンバーの招待や管理者の指定なども行うことが可能。「ルーム」には、作成時に選択した機能のフォルダが用意され、各フォルダ内でToDo項目や進行中プロジェクトの情報などを確認できる。
「予定表」では、ルームメンバー全員の予定を1日または週単位で確認できるほか、メンバー別の情報を日/週/月/一覧形式で閲覧することが可能。予定には日時の設定以外に、登録先のルーム、出席者、カテゴリー(会議、外出、移動、作業、会食、休日など)なども登録できる。出席者を指定すると、当該メンバーの新着情報として表示される。
「定型文書」は、報告書、議事録、出張報告の各文書を作成・管理できるもの。作成した文書は、ルームメンバーが自由に閲覧できる。予定が登録されている場合は、その予定の画面から議事録や出張報告を作成することも可能だ。
「ルーム」には、新規作成時に選択した機能以外にも「ルームメンバー」「おすすめリンク集」などのフォルダが用意されている。「ルームメンバー」は、参加中のメンバーの一覧を確認したり、プロファイル情報を編集したりできるもの。「おすすめリンク集」では、乗り換え案内やホテル検索などのリンクを呼び出したり、GoogleによるWeb検索を行ったりできる。
予定やToDoは、Microsoft Outlookとの間で同期させることが可能。Skypeとの連携で電話をかけることもできる。支援ソフト(無料)「ワークグループノード」を利用することで、データのバックアップや代理応答、スケジュール機能における設備管理、携帯電話からのスケジュールチェックといった機能を追加することも可能だ。