「2ちゃんねる」のレスや「Twitter」のつぶやきをはじめ、さまざまなテキストを合成音声で読み上げてくれるソフト。「棒読みちゃん」は、パソコン上に表示(または取得)されたテキストを取り込み、合成音声で読み上げてくれるソフト。クリップボードやSkype、Twitterなどを監視してテキストを取得し、アクエスト社の規則音声合成ライブラリ「AquesTalk」を利用して読み上げる。単語や記号の読みを置換したり、発音(抑揚やアクセントなど)を修正したりできる辞書機能もあり、日本語の文章やメッセージが自然な発音で再生される。
「棒読みちゃん」で読み上げることができるのは、
- ユーザの入力した文章
- クリップボード
- 2ちゃんねるのレス
- Skypeの情報
- Twitterのつぶやき
- ニコニコ実況・ニコニコ生放送のコメントなど
の各テキスト。声質は、女性(高音/低音)、男性(高音/低音)、中性、ロボット、機械(高音/低音)から選択することが可能。設定により、SAPI5の音声合成エンジンを利用することもできる。2ちゃんねるのレス読み上げ機能は、2ちゃんねる専用ブラウザと連携して動作する(対応するブラウザは「Jane Style」「Jane View」「Live2ch」「A Bone2」「ギコナビ」「ホットゾヌ2β」など)。使用するブラウザを登録しておけば、開いたスレッドのログファイルを監視し、新規のレスを判定して読み上げてくれる。
Skypeの情報では、チャット文の内容をはじめ、着信元、コンタクトのステータス、ムードメッセージの変化の読み上げが可能。Twitterでは、つぶやいた人、つぶやきの内容を読み上げてくれる。「最新のつぶやき」をランダムに読み上げるか、友だちと自分のつぶやきだけを読み上げるかを選択することも可能だ。ニコニコ実況・ニコニコ生放送では、参加しているコミュニティの番組開始アラート(ニコ生アラート)を読み上げる機能もある。
より正確で自然な読み上げを行うための辞書機能も搭載する。単語の読み方を指定する「単語辞書」には、英単語のカタカナ読みや固有名詞、難しい漢字の読み方などを登録することが可能。発音を修正する「発音辞書」では、一文字ごとの音の高さ(上げ下げ)を指定できるようになっており、辞書登録しておくことで、より正確に読み上げてくれるようになる。正規表現にも対応する。変数(記号)を利用すれば、複雑な文字列を変換して正しく読ませることができる。
ライブ配信に関しては、チャットログを介してコマンドを送るための「タグ」機能が用意されている。タグを利用することで、ライブ配信の参加者が読み上げの声質や速度、音程、音量を指定したり、単語の読み方の登録・消去といった「命令」を送信したりできるようになる。例えば「Study」タグを使えば、自動的にチャットログから単語を取得して、辞書への登録を行える。
読み上げに向かない文字列を読み飛ばしたり、あるいは長すぎる文章を「(以下)省略」としたりなど、無駄な読み上げを減らすための機能も搭載する。例えば、初期状態ではアスキーアートを自動的にスキップし、欧文の文字列が続くURLは「URL省略」と読み上げるように設定されている。また、1行の最大文字数を指定しておくことで、超過する行では途中まで読み、あとは「以下略」と読み上げてくれる。