「BaTray」は、タスクトレイのバッテリモニタアイコンで常時、バッテリに関する情報を表示してくれるソフト。バッテリの駆動能力を監視する「スカウター」機能を備えるほか、メニューからサスペンドや休止状態に移行したり、電源プラン（電源オプション）を変更したりといったことも可能だ。

起動すると、タスクトレイにアイコンが常駐する。トレイに表示されるアイコンは「残り（%）」「残り時間」「電池アイコン」から選択することが可能。「残り（%）」では、バッテリの残量が「95%」のように、また「残り時間」では「01:20」（1時間20分）のような形式で表示される。「電池アイコン」では、（アイコン上に情報は表示されず）アイコンをポイントすることでバルーンメッセージが表示され、情報を確認できるようになっている。

「スカウター」を起動して、詳細なバッテリ情報（バッテリ駆動能力）を確認することも可能。「残り%」「残り駆動（秒）」「残り駆動（時間）」「電池切れ時刻」「残り%（バー）」の各情報が表示される。

トレイメニューからWindowsの電源オプション（電源設定）設定を変更することも可能。コントロールパネル（電源オプションのプロパティ）で設定されている電源オプションの変更を、メニューの「電源プラン」からワンタッチで行える。さらに、休止状態やサスペンドに移行することも可能だ。

トレイアイコンはバッテリ残量に応じて、3段階で色が変化する。初期状態では、残量が100%〜50%のときは「青」、49%〜30%では「黄」、29%以下は「赤」に設定されている。それぞれの色やしきい値は、ユーザが自由にカスタマイズすることが可能。「スカウター」の前景色や背景色、透明度などをカスタマイズすることもできる。

「BaTray」のようなバッテリ監視ソフトは、ノートパソコンを移動先で利用するユーザには必携のツールだ。据え置きで（移動させることなく）ノートパソコンを利用している人でも、「BaTray」にはさまざまな情報が表示されるので、興味を感じると思う。筆者は、講演先でノートパソコンを拝借する機会があるが、AC電源が利用できない場合は、一時的にバッテリ監視ソフトをセットアップさせてもらう。スライド表示中のバッテリ切れに備えることで、余計な神経を使わなくてすむのはありがたい。

バッテリの残量に不安を感じたら、トレイメニューから「電源プラン」を選択して、省電力の設定に変更できるのも便利。設定を変更するのに、「コントロールパネル」→「電源オプション」（Windows XPでは「電源設定」）……のように手順を踏む必要はない。メニューから休止状態やサスペンドに移行できる点も便利だ。

開発中に苦労した点
タスクトレイのアイコンをプログラムより生成しているのですが、アイコンの大きさが限定されているので、限られた大きさの中でどのように「残り時間」を表示すればわかりやすく時間を確認できるか？　いろいろレイアウトを悩みました。

ユーザにお勧めする使い方
バッテリの残量の変化によって、タスクトレイのアイコンの背景色を変更できるようにしていますが、一番のお勧めの使い方は、アイコンの前景色を白色で背景色を透明にする設定で、「OS」との統一感がかなり保たれると思います（視覚効果はなくなりますが）。

今後のバージョンアップ予定
バッテリの残量表示にオプションで「スカウター」機能を搭載していますが、スカウター機能以外にも、邪魔にならないようなランチャ風のバッテリモニタ等も取り入れながら、開発を続けていきたいです。