ラベルを付けることにより、効率的な分類・操作を実現した新しいタイプのファイル管理ソフト。Gmail風の感覚で使うことができる。「FenrirFS」は、(従来のファイルマネージャのように)ファイルをディレクトリ(フォルダ)で管理するのではなく、ラベルを付加することで分類するファイル管理ソフト。ファイルをすばやく見つけるための「スマートフォルダ」機能のほか、ファイルにコメントを付ける機能や、ファイルの自動振り分け機能などを搭載。データベースエンジンには「SQLite」が採用されている。
「FenrirFS」でファイル管理を行うには、管理したいファイルをとにかくドラッグ&ドロップで画面に放り込めばよい。ファイルは「作業用トレイ」に収納され、ここで分類などの作業を行う。分類ツールは「ラベル」。(1)ユーザが目的に応じたラベルを作成し、(2)個々のファイルにラベルを付けてゆく、という手順で作業を進める。ひとつのファイルに複数のラベルを付けることも可能。メイン画面左側にはラベルのリストが表示され、リストでラベルを選択すると、該当するラベルの付けられたファイルがリストビューに表示される仕組み。ラベル自体をグループ化して管理することも可能だ。
リストビューでは、関連付けされたアプリケーションでファイルを開けるなど、一般的なファイル管理ソフトと同様の操作を行える。重要なファイルに「スター」を付けたり、ファイルにコメントを付けたりすることも可能。ラベル/コメント付けが終了したファイルを「アーカイブ」することで、当該ファイルを作業用トレイから移動させることができる。
ファイルの自動振り分け機能もある。ファイル名や拡張子、コメント、ファイルサイズ、タイムスタンプをキーに、該当するファイルに自動的に特定のラベルを付けられる。ファイル名、拡張子、コメントは、一致判定を「完全一致」「前方一致」「部分一致」「後方一致」「正規表現」から選択できるようになっている。
目的のファイルにすばやくアクセスするための機能として「スマートフォルダ」が用意されている。種類や最終アクセス日などの条件によりファイルを分類するもので、ラベル同様、メイン画面左側のスマートフォルダリストからアクセスできる。初期状態で「ドキュメント」「資料」「ピクチャ」「今日使ったファイル」「一ヶ月以上使っていないファイル」などのスマートフォルダがあり、ユーザが追加・編集することもできる。
検索機能ではインクリメンタルサーチ機能を搭載。メイン画面右上の検索ボックスに文字列を入力すると、当該文字列を含むファイルが抽出・表示される。文字を1文字入力するごとに候補が絞られ、目的のファイルを探しやすくなっている。