あらかじめ登録しておいた定型句やクリップボード履歴を、すばやくアプリケーションに貼り付けられる入力支援ソフト。文字列の修飾や整形なども行える。「ペースター」は、ポップアップメニューから多彩なテキスト入力を行えるクリップボード拡張ソフト。【Shift】キーの2回押しなどで、すばやくポップアップメニューを呼び出し、選択した文字列(メニュー項目)をキャレット位置に貼り付けることができる。メニュー項目を任意のファイルにリンクすることも可能。テキスト入力支援のほか、ユーザの行ったキー/マウス操作を記録し、再現するマクロ機能も用意されている。Ver.6.xxになり、64bit版OSに正式対応した。
キーの押下で表示されるポップアップメニューは、主に登録定型句を貼り付けるための「カスタムメニュー」と、クリップボード履歴を貼り付けるための「スタックメニュー」。カスタムメニューは【Shift】キーの2回押し、スタックメニューは【Ctrl】キーの2回押しで表示される(初期設定。メニューを呼び出すためのキーは、ユーザが自由に変更できる)。
「カスタムメニュー」には、単純な文字列のほか、時刻や日付、ファイルのパス名、ファイルの実行、選択テキストの修飾/変換/整形/ソート、正規表現によるテキストの置換・変換、選択テキストを計算式とみなしての計算、Web検索など、多彩な機能を割り当てることが可能。【Tab】キーや【Enter】キーなどのキーストロークを発行することもでき、認証サイトのログインにも利用できる。さらに、ダイアログでユーザに文字列(フィールド情報)を入力させ、入力された文字列を該当するフィールドに置き換えて貼り付けるといったことも可能だ。
カスタムメニューの定義は、規定の書式にしたがってテキストファイルに記述する。単純な文字列以外の機能にはそれぞれタグが用意され、タグを記述することで実現されるようになっている。登録文字列は、グループごとに階層管理することが可能。定義ファイルは複数のものを切り替えながら使用できる。
「スタックメニュー」には、クリップボード履歴が保管される。キーボードの数字キーですばやく貼り付けられる「ダイレクトペースト」モードや、クリップボードに格納された順番で次々に貼り付けられる「FIFOペースト」モード、(設定書式による)連番を貼り付ける「連番ペースト」モードも用意されている。保持する履歴の最大数や表示する履歴の数、履歴1項目あたりの最大サイズなどは、ユーザが自由にカスタマイズできる。
そのほかにも、
- キーボードやマウスの操作を記録し、再現するマクロ機能
- 履歴をファイル(スクラッチファイル)に出力・編集する機能
などを備えている。