正規表現を知らない人でも、複雑な条件を設定して、テキストファイルを検索・編集できるソフト。「LikeGrep」は、複数のテキストファイルを対象に、文字列の検索と編集を行えるソフト。検索範囲と条件とを指定して一括検索を行ったり、検索の結果、ヒットした文字列を対象に削除・置換・挿入を行ったりできる。ドロップダウンリストが含まれるダイアログを使って、複雑な条件でも簡単に指定できるのが特徴。
ユーザの設定する項目は大きく分けて「範囲指定」「検索設定」「編集処理設定」の三つ。まず「範囲設定」で、検索対象のフォルダ/ファイルを指定(登録)する。ワイルドカードを使って一括指定したり、サブフォルダを対象に含めたりすることも可能。登録済みのアイテムは、チェックマークのON/OFFで、実際の処理対象とする/しないを指定することが可能だ。
「検索設定」では「条件文作成」「条件式作成」を行う。「条件文作成」で検索したい文字列とその条件を指定し、次に「条件式作成」でAndやOrなどを組み合わせて、より複雑な式を作成してゆく。単なる検索の場合は、ここで「検索」を実行すると、結果がリストに表示される仕組み。検索結果をクリップボードに転送したり、テキストファイルとして保存したりできるほか、選択したものだけを対象に編集処理を行うこともできる。さらに「結果表示」として、検索対象となったファイルや範囲外となったファイルの数、該当した行数などを確認することも可能だ。
検索だけでなく、テキスト編集をする場合は「編集処理設定」も行う。あらかじめ編集処理設定を行っておき、検索から編集までを一括処理することもできるし、いったん検索を行ったあと、検索結果からさらに指定したものだけを対象に、処理を実行することもできる。編集処理設定では、対象を「検索該当行」「検索該当行以外」「全行」から選択することが可能。処理内容は「削除系」「置換系」「挿入系」に分類され、詳細な内容はドロップダウンリストから選択できるようになっている。削除系は20種類、置換系は11種類、挿入系は6種類が用意され、いずれも開始および終了の桁位置や特定の文字列を指定することが可能だ。
編集後のファイルを保存する方法は「保存設定」で指定する。編集前または編集後のファイルをバックアップとして保存したり、元のファイルを上書きしたりすることが可能。そのほかにも全般的な設定項目として、処理対象外の拡張子や、使用する外部エディタを指定できるようになっている。