PDF変換ドライバをリニューアルし、より高品質なPDFを作成できるようになった「瞬簡PDF Plus」の新バージョン。高速PDF閲覧ソフト「クセロReader」が付属する。「瞬簡PDF Plus3」は、電子文書の標準形式であるPDFファイルの作成はもちろん、既存のPDFファイルを閲覧したり、簡単な編集を行ったりできるソフト。
- PDF作成・編集ソフト「瞬簡PDF」
- 閲覧用アプリケーション「クセロReader」
- 実際のPDF変換を担当するドライバ
で構成される。新バージョンでは、PDF変換ドライバが「Antenna House PDF Driver V4.0 Professional」に変更され、ISO 32000-1準拠のPDFやPDF/A-1b、PDF 1.7の作成に対応。さらに、Officeアプリケーションにアドインボタンを組み込むことで、PDFファイルをよりスムーズに作成できるようになった。PDFファイルの作成は、PDF変換ドライバを使用する方法、アドインボタンから行う方法、「瞬簡PDF3」による複数ファイルの一括変換の3種類で行える。PDF変換ドライバを使う場合は、文書の印刷時にプリンタドライバを「Antenna House PDF Driver 4.0」に指定して出力するだけでよい。PDFファイルの圧縮方法、フォント埋め込みの有無、セキュリティなどの設定されたセットがあらかじめ用意され、リストから選択するだけでPDFファイルを作成できるようになっている。セットはユーザが編集したり、新たに作成したりすることもできる。さらに、
- 解像度や文書内の画像の圧縮方法
- 閲覧用や編集用のパスワード
- 透かしに利用する画像やテキスト
などを指定することも可能だ。アドインボタンは、「瞬簡PDF Plus3」のインストールと同時にOfficeアプリケーションに組み込まれ、ツールバーからOffice文書をPDFに変換できるようになる。PDFファイルの圧縮方法などは、PDF変換ドライバと同様のセットで設定することが可能。しおりやリンクの出力なども設定できる。
「瞬簡PDF3」は、登録したファイルの一括PDF変換など、主に複数ファイルの処理機能を備えたアプリケーション。そのほかにもセキュリティの一括設定や解除、一括印刷、結合・分割・削除、ページ抽出、テキスト抽出などを行うことが可能。セキュリティ設定では、暗号レベルを3段階から選択できるほか、文書を開くためのパスワードなども設定できる。
「クセロReader」は、ページの移動、表示倍率の変更、しおりやページサムネイルの表示、テキストの検索、セキュリティ設定の変更、印刷などが可能な多機能PDFファイルビューア。編集モードを備え、ページの変更が許可されているPDFファイルであれば、ページの移動や削除、回転、しおりの編集などを行うことが可能。さらに、選択したテキストに対してハイライト表示や下線、取り消し線などの装飾やノート(メモ)、図形などの「注釈」を挿入したり、ページ上にリストボックスやテキストボックス、チェックボックスなどの「フォーム」を配置したりすることもできる。
OCR機能を利用して文字を識別し、それを埋め込んだPDFファイルを新たに作成したり、PDFファイルをもとにWord/Excel/PowerPointの文書として保存したりといったことも可能だ。