ゲームを動作させるための初期設定を切り離すことにより、低価格化が図られた「CrossOver Mac」の新バージョン。「CrossOver Mac」は、Intel Mac上でWindowsアプリケーションをネイティブに動作させることができる互換レイヤ。APIレベルでのWindows実行環境のため、Windows自体をインストールする必要がないことが特徴。より手軽にWindowsアプリケーションを利用できる。新バージョン「8 Standard」では、ゲーム対応の初期設定が切り離されたほか、Internet Explorer 7への対応や、既存対応アプリケーションの動作の安定化などが図られた(ゲーム対応の設定は、別製品として提供される)。
「CrossOver Mac 8 Standard」では、個々のWindows実行環境は「ボトル」と呼ばれる。ボトルは、複数を実行したり、異なるバージョン(Windows Vista/XP/2000/98)を構築したりすることが可能。異なるバージョンのWindows(ボトル)上で複数のアプリケーションを動作させたり、同一バージョンのボトルを複数用意して、異なるバージョンのアプリケーションを起動したりといったことができる。
Windowsアプリケーションをインストールするには、Windowsでの操作と同様、インストーラファイルを実行すればよい。オートラン形式のインストールディスクも、ドライブに挿入すれば自動的に実行される。また、「CrossOver Mac 8 Standard」対応のアプリケーションが登録された「アプリケーションインストーラ」からインストールすることも可能だ。「アプリケーションインストーラ」にはボトルの設定がプリセットされ、それぞれのアプリケーションに最適なボトルが自動的に選択される仕組み。正式対応していないアプリケーションの場合は、新規にボトルを作成し、実行環境(Windows環境のバージョン)などを選択してインストールする。
インストールされたWindowsアプリケーションの起動は、「CrossOver」フォルダ(ホームフォルダ下の「アプリケーション」フォルダ内)に作成されるヘルパーアイコンから行える。「CrossOver Mac 8 Standard」の起動時は「プログラム」メニューまたはDockの「CrossOver Mac 8 Standard」アイコンのコンテキストメニューから、目的のアプリケーションを選択して実行することができる。