一本の閃光が記憶を失った主人公の使命を呼び覚ます

「Crystailers」は、壮大なプロローグからはじまるファンタジーRPG。いまから5,000年前、生物が存在しないある星で、神は5匹の魔獣の力を使って環境の創生を試みた。星が豊かになると魔獣は力を失い、クリスタルとなって星の方々に散った。そしていま、再びクリスタルが集められようとしていた……。

ゲームの主人公は少年「クロス・バーンサイド」。3年前にとある港町に着いた際に記憶を失い、それからずっとその町で暮らしていた。もどかしさや不自由はあるものの、養母の「ミルク」や隣家に住むおてんばツンデレ娘「ミスティ」、亜人種で魔物使いの少女「シルフィーユ」と過ごす穏やかな日々に、小さな幸せを感じていた。

ある日クロスは、シルフィーユと「飛竜」に乗ってデートをする約束をする。オマケでついてくることになったミスティとともに、飛竜で大空に飛び立ったが、その直後、突然地響きがしたかと思うと光の柱が出現し、その跡には見たこともない洞窟が姿を現した。怯えるミスティやシルフィーユをよそに、洞窟の中へ入ろうとするクロス。どうやらクロスは記憶をなくす直前に、洞窟を探していたようなのだ。洞窟の最深部にたどり着いたクロスたちは、そこでクリスタルに姿を変えた魔獣「ケルト」に出会う。いつもとは違う様子のクロスは、ケルトに向かって「お前を拾いに来た。ゼクス様のために、また働いてもらう」と謎の言葉を投げかける。

初心者も上級者も、まずは「初心者の館」を訪れて操作方法を学ぼう

最初の町には、基本的な操作方法などを教えてくれる「初心者の館」が設置されている。「町中や安全地帯でダッシュする方法」といったお役立ち情報から、「つぼやタルを調べてもアイテムがあるなんてことはない」といったおもしろ情報（？）まで、聞いておいて損のない情報を教えてくれる。

戦闘は、ボス戦などの一部を除いてシンボルエンカウント方式が採用されている。AP（行動値）ゲージのたまったキャラクタから行動を起こせる。攻撃方法には「物理攻撃」と「特技」の2種類がある。特技は魔法攻撃と技（武器による特殊攻撃）があり、MPを消費して放つことができる。魔法を発動するにはMPのほかにCP（チャージ・ポイント）が必要。CPは戦闘中の1ターンを使ってチャージすることができ、戦闘が終了すると空の状態にリセットされる。

戦闘終了後に入手できるSP（スキルポイント）がたまると、新しい特技を修得することが可能。修得できる特技はキャラクタによって異なり、例えばミスティは魔法は使えるが、技を修得することはできない。特技には店で購入できるものもある。

属性をうまく利用しながら、多彩な技や魔法で魔物を撃破しよう

戦闘で重要になるのが「属性（LE）」だ。属性には「炎」「氷」「雷」「風」「聖」の5種類があり、雷は氷に強く、氷は炎に強く、炎は雷に強い。風と聖の属性は特殊な位置付けとなっており、聖は炎、氷、雷に強く、風に弱い。風は聖に強く、炎、氷、雷に弱い。

序盤で必要な情報は、「初心者の館」で簡単に手に入れることができる。戦闘システムに関しては、ミスティとパーティを組んだ最初の戦闘でわかりやすく説明してもらえる。また、中盤以降に必要となる知識は、ゲームを進めるにつれて自然と身につくように配慮され、「操作がわからずにストレスを感じる」というようなことはほとんどなかった。普段RPGをあまりプレイしない人も、スムーズに楽しめる作品に仕上がっている。

個人的には、謎に満ちたストーリーが非常におもしろかった。特に主人公が洞窟でクリスタルを前に覚醒してからの展開には、ぐいぐいと引き込まれた。伏線の張り方も秀逸で、徐々にそれらが回収されて謎が紐解かれてゆく過程には、非常に胸が高鳴ったものだ。

主人公を巡る人間関係にも、かなり興味をそそられた。ツンデレ娘の「ミスティ」と、おっとりした「シルフィーユ」に両脇をはさまれつつ、ひょうひょうとしている主人公には、いろいろと歯がゆい思いをさせられた。この三角関係に、さらに女性キャラクタが絡んでくる。ぜひ、ゲーム内の人間模様にも注目していただきたい。

開発中に苦労した点
一度途中まで作りかけていたそれまでのシナリオやシステムを変更し、一から作り直すことになった点。あとは戦闘システムを構築する点などなど。

ユーザにお勧めする使い方
キャラによって取得できるスキルがさまざまです。自由なキャラで自由な組み合わせのスキルを戦闘で試してみてください。

今後のバージョンアップ予定
バグが見つかれば、修正してゆきたいと思います。グラフィックは気に入らないのですが……。次回作にご期待ということで。

終わりに
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