3国間の戦争に巻き込まれた冒険者たちの運命が綴られる“戦闘特化型RPG”。やり込み要素が多く、何度でも楽しめる。冒険者になったばかりの少年「ニジ」の波乱に満ちた旅
「アビスセレナーデ -Abyss Serenade-」は、「グレック」「ナティキ」「メラナ」の3国間の戦争を背景にしたRPG。3国はそれぞれの主張を掲げ、日々戦いを繰り広げていた。戦争は年々激しさを増し、前線に投入される兵士は増える一方。グレックでは、首都を守るはずの衛兵までもが前線に送り込まれるという事態に陥っていた。
主人公「ニジ」は、グレックで暮らす冒険者になったばかりの少年。仕事を斡旋してもらうため、育ての親である女盗賊「スネール」とともに街の酒場を訪れ、酒場のマスターから「山で料理に使う草を採ってきてほしい」と依頼される。ニジとスネールは、酒場で知り合った剣士「バルン」とともに山へと足を運び、無事に依頼を達成するが、休む間もなく「酒場近くに出現したモンスターを退治してほしい」という依頼を請け負うことになる。
慢性的に兵士が不足しているグレックでは警備が手薄で、冒険者たちがモンスター討伐に乗り出すことが日に日に多くなっていた。ニジたちのもとにも、「下水で見つかったモンスターを倒してほしい」という依頼が舞い込む。現れたモンスターは武器攻撃が効きにくいスライムで、ニジ、スネール、バルンの3人は町外れに住む魔法に長けた賢者「リト」に協力を求める。パーティへの参加に快く応じたリトとともに、ニジたちは下水にはびこるモンスターを一掃する。依頼は達成したものの、激化の一途をたどる戦争とグレックの将来がバルンやリトの憂いとなっていた。
そんな彼らに、酒場のマスターから新たな依頼が提示される。それは「ある手紙を遠くの村に届けてほしい」というものだった。地理に詳しく、野外活動に秀でた郵便屋は戦争に向いており、多くの者が徴兵されてしまったため、郵便物を届けるという仕事が冒険者に回ってくるのだ。こうして戦争という大きな渦に飲み込まれそうになりながらも、新米冒険者「ニジ」、気っぷのよい女盗賊「スネール」、凄腕剣士「バルン」、変わり者の賢者「リト」の冒険がはじまる。
スキルは全部で628種類! 多彩な技を駆使してモンスターを蹴散らせ
ゲームの目的は、ストーリーに沿って「ミッション」を攻略すること。ミッションは、キャラクタの「会話」と敵との「戦闘」という二つの要素で構成され、基本的に敵ボスとの戦闘に勝つとミッションクリアとなる。ミッションは全部で50種類以上あり、ゲーム中盤ではミッションを選択できるようにもなる。
ゲームの最大の特徴は、何百種類にも及ぶスキルを使った戦闘。支援スキル213種類、メインスキル415種類の計628種類のスキルを利用でき、敵とのバトルに勝つにはこれらのスキルを使いこなす必要がある。スキルは「物理」「魔法」に大別され、うまく組み合わせると、「コンボ」を発動させることができる。戦闘は、(1)コマンド入力フェイズ、(2)支援スキル発動フェイズ、(3)メインスキル発動フェイズ、(4)必殺技発動フェイズの4フェイズで1ターン。この流れが、敵が倒れるか味方が全滅するまで続く。
コマンド入力フェイズでは、前衛、中衛、後衛に配置するキャラクタと、それぞれが使う「メインスキル」「支援スキル」を選択する。ここで重要なのがスキルの選択。ほとんどのスキルは“使い捨て”で、1ミッションで1回ずつしか使えない。スキルの選択は、その後の展開を予想しながら行う必要がある。ただし、基本攻撃だけは1ミッション内で何回でも使える。
メインスキル発動フェイズでは、攻撃と回復のスキルが発動される。敵味方ともに「速」の能力値と乱数で行動順が決定され、敵は1ターンにだいたい4〜6回行動する。敵には「回復魔法が存在しない」「敵専用スキルが存在する」「スキル使用回数に制限がない」など、味方とは異なる特徴がある。
ミッションが終了すると、各キャラクタごとに得た経験値を「身」「力」「守」「魔」「陣」の5項目に配分する。配分は自動/手動のいずれで行うことも可能。自動でも、成長コストや使用可能スキルに応じてきちんと配分してくれるので、最初は自動にまかせ、慣れてきたら手動に切り替えるとよい。