SSD(Solid State Drive)を最適化し、長寿命化を図るテクノロジー「HyperFast」を標準搭載した「Diskeeper 2009」の新エディション。「Diskeeper 2009 Pro Premier with HyperFast」は、ディスク内のファイルの断片化を解消し、パソコンの高速化を図るデフラグソフト。“with HyperFast”とあるように、2008年12月発売の「Diskeeper 2009」に、SSD専用に設計された「HyperFast」機能が追加されたエディションとなっている。従来のハードディスクとは構造が異なるSSDに対しても、独自のアルゴリズムによる再配置でアクセス速度を向上させる。
従来のハードディスクを対象としたデフラグ機能は、「Diskeeper 2009 Pro Premiere」と同等。Windows標準搭載のデフラグ機能とは異なり、ディスクの空きスペースがわずか1%の状態でもデフラグを行うことが可能。対応可能なハードディスク容量(パーティション容量)には制限がない。さらに、ファイルの断片化を解消するだけでなく、ファイルの重要度に応じて、より高速にアクセス可能な領域にファイルを再配置し、パフォーマンスを向上させる「I-FAAST」など、さまざまな特徴を備えている※。
「HyperFast」は、空きエリアを連続した領域に再配置したり、ブロック単位での消去や書き込みに合わせて再配置を行ったりするテクノロジー。ファイルの断片化解消による速度向上はもちろん、SSDの特性に合わせた最適化を行うことにより、長期に渡って使い続けたSSDに発生しがちな速度低下を防止し、パソコンの動作速度の向上を図る。「HyperFast」による最適化はSSDのほか、USBフラッシュメモリなどの不揮発メモリに対しても適用できる。対象となるディスクが不揮発メモリであるか、従来のハードディスクであるかは「Diskeeper 2009」が自動で判断するため、ユーザが意識する必要はない。自動認識がうまく行われない場合でも、手動で指定できる。
フォアグラウンド作業の負荷に応じてデフラグを実行するスケジューリング機能「InvisiTasking」は、SSDに対してももちろん有効。ヘッドシークをともなわないSSDの最適化は、フォアグラウンドタスクの動作に与える影響が少なく、ユーザの気づかないうちにデフラグが行われる。さらに、
- OSブート時にシステムファイルをデフラグする「ブートタイムデフラグ」
- バックグラウンドでのデフラグを休止させてバッテリーの消費電力を抑えるノートパソコン向け電源管理機能
- 1時間単位で細かなデフラグの可否を指定できるスケジュール機能
などもSSDに対して利用できる。ただしI-FAASTのように、SSDでは使用できない機能もある。SSDには「ディスク内周部に比べて外周部の方がアクセスが高速」といった、従来のハードディスクのような特性がないため、この性質を使って最適化するI-FAASTは意味を持たない。もちろんこうした機能は、SSDの場合には自動的に対象外となり、ユーザが特に気にする必要はない。「HyperFast」は、既存の「Diskeeper 2009」ユーザ向けに「追加パック」としても発売されている。
※編集部注:「Diskeeper 2009」について詳しくは、新着ソフトレビュー「Diskeeper 2009 日本語版 Pro Premier」〜バックグラウンドデフラグ機能がさらに強化された、高機能デフラグソフト「Diskeeper」の新バージョンを参照されたい。