謎の少女を操って、不思議な空間を弾を避けながらひたすら前進する

「Sai Deri（サイデリ）」は、高速で飛んでくる弾をひたすら避け続ける、縦スクロールシューティング風の“弾避けゲーム”。時折画面が分割され、回避できる範囲が狭くなる代わりに「次にどのような攻撃がやってくるのか」を事前に知ることができるユニークなシステムが採用されている。

ゲームの主人公は、丈の長い白いワンピースを着た、腰まである黒髪の少女。この少女を操り、弾の直撃を受けないように避けながら、宇宙空間とも異次元空間とも思える謎の空間をひたすら前進して、ステージクリアを目指す。少女のライフの予備は1個だけ。弾の直撃を受けても1回は復活できるが、再度直撃を受けると即ゲームオーバー。コンティニューはできない。

操作は、キーボードまたはゲームパッドで行う。たたし、ゲームで使用するのはカーソルキーとストーリー画面を先送りする【Z】キー。

弾の直撃を避けながら、バリアで擦ることで得点をゲット！

少女の周囲には球状のバリアのようなものが展開され、飛んでくる弾をバリアで擦ることで得点を稼げるようになっている。弾がバリアにぶつかると、オレンジ色の火花が飛び散る演出は非常に派手だ。

（名称がわからないため「弾」と呼んでいるが）敵弾は一般的なシューティングゲームのものと比べるとかなり大きい。一番小さい弾でも、少女の頭部に匹敵するサイズがある。弾はどこからともなく飛んできて、なかには少女の身体全体よりも大きなものがあるほか、弾だけでなく、左右または上下から少女の身長の倍近くもある太いビームが襲ってくることもある。こうした激しい攻撃をバリアで擦りながらギリギリですり抜けて、高得点を稼ぐのがゲームの目的だ。

当たり判定は甘め（狭い）。弾がバリアの範囲を超えて少女の身体に触れても大丈夫。どうやら少女の身体の中心に弾が直撃さえしなければ被弾とみなされないようで、少女の身体の中心部から上下左右に伸びた十字の細い線を目安にして避けるようにするとよい。

わかっていても避けられない（!?）画面分割による攻撃予告システム

（全ステージをクリアすることができなかったため、断言はできないが）用意されたステージは（おそらく）「青」「緑」「赤」の3ステージ。予備のライフが残っている状態で青または緑のステージでやられた場合は、「Skip Over」して次のステージの冒頭からの開始となる。

いずれのステージも時折、空間が少女の上下や左右で分割されることがあり、それが「Sai Deri（サイデリ）」の大きな特徴になっている。画面分割によって少女の移動できる範囲が狭められるが、同時に少し離れた空間も表示され、弾の種類や攻撃の方向があらかじめわかるようなる。ただし、弾のスピードも数も半端ではなく、事前に回避行動をとっても、あっという間に余裕を奪われてしまう。さらに、ステージによっては少女の前後に残された空間がほとんどなくなり、飛んでくる弾を直接確認できないこともある。この場合は、分割された前方の空間の情報だけを頼りに弾を避けなくてはならない。

シューティングゲームの弾避けを得意としているプレイヤーでも、攻略にはかなり手こずるのではないだろうか。とんでもなく難易度の高いゲームだ。こちらからは一切攻撃をすることのない弾避けだけのゲームだが、画面が分割されたり、スピードが強制的に変化させられたりすることもあり、決して単調に感じることはない。それどころか一瞬でも気を抜いたらたちまちゲームオーバーになってしまう。たしかに当たり判定の範囲は狭いのだが、何しろ飛んでくる弾が大きいので、避け損ねたら確実にアウト。予備のライフが1個しかない点もつらい。

歯応えのある弾避けゲームを求めている人にはイチ押しのゲームだ。自信のある人は、ぜひチャレンジしてもらいたい。

多くの娯楽作品・芸術作品が、緊張と弛緩の繰り返し（メリハリ）を基本としていますが、アトリエミュートでは、それら（緊張と弛緩）を融合させることで、まったく新しい感動が生まれることを目指しています。これからの活動にも、ぜひともご期待ください！