「タスク」ベースのインタフェースで使いやすい、オールインワン型のCD/DVDライティングソフト。映像や音楽、画像などのデジタルコンテンツを有効に活用できる。「Roxio Creator 2009」は、ビデオやオーディオ、写真などの素材の編集・加工から、本格的なオーサリングにまで対応した多機能ライティングソフト。「Easy Media Creator」の後継にあたり、新たにAVCHD形式に対応したほか、iPod/iPhoneで閲覧できる「オーディオブック」の作成機能も追加された。操作性の向上も図られている。動画/音声/写真ファイルの一括変換機能なども備える。
機能は大きく「データ・コピー」「ビデオ・ムービー」「音楽・オーディオ」「写真」の4カテゴリーに分けられている。
- データ・コピー:CD/DVDへのデータ書き込みおよびコピー、バックアップ
- ビデオ・ムービー:ビデオオーサリング、DVD作成、DVD再生、動画編集および形式変換
- 音楽・オーディオ:CD/DVDから音楽データのリッピング、オーディオキャプチャ(アナログ音源からのデータ取り込み)、オーディオブック作成
- 写真:ファイル管理、修整・加工、効果、コラージュ、カード/カレンダー作成、ディスクラベル作成
ユーザは、カテゴリーから行いたい「タスク」を選択して、機能を呼び出す仕組み。これらのカテゴリーのほかに、よく使われるタスクが「ホーム」画面にまとめて表示される。「データ・コピー」では、通常のデータ書き込みや「Roxio Creator 2009」でオーサリングしたコンテンツの書き出しのほか、データのバックアップを行うことが可能。スケジュールによる自動バックアップ、暗号化やパスワードによるデータ保護なども行える。
「ビデオ・ムービー」には、不慣れな人でも素材を組み合わせて、簡単にムービーを制作できる「自動ビデオ編集」機能(Roxio CineMagic)が用意されている。例えば、被写体が変わるなど、映像の内容を自動的に検知してシーンに分割した上で、必要な部分だけを選び出したり、ビデオ作品のスタイル(旅行、スポーツ、劇場など)を指定するだけで、場面転換時の効果や映像加工などの「演出」を適用したりといったことが可能。映像の知識や技術がなくても、簡単に見栄えのするビデオを制作できる。
完成した動画はCD/DVDのほか、ネットワーク上のハードディスクに書き込むこともできる。さらに、AVCHD形式に対応したことにより、HD映像を通常のDVDにも記録できるようになった。もちろん、ビデオカメラで撮影したAVCHD形式の映像を取り込み、編集した上でディスクに書き込むことも可能。別売の「High-Def/Blu-ray Discプラグイン」を組み込むことで、Blu-rayのオーサリングにも対応する。
「音楽・オーディオ」では、連続するトラック間のテンポを調整して自然につなぐ「ビートマッチ」や、元音源データの無音部分をカットする「トリミング」などの機能を利用できる。
作成した映像や音声のデータは、ディスクメディアへ書き込むだけでなく、USB接続された携帯プレイヤーに転送することも可能。特にiPod/iPhoneとの連携機能は強力で、
- CD/DVDおよびアナログデータ(LP、カセット、VHSなど)からデータを取り込み、
- 映像・音楽形式を変換して、
- iTunesに登録する(iTunesからiPod/iPhoneへの転送)
というように、iTunesとの連携によりスムーズにデータを転送できるようになっている。さらに、iPod内の音楽ファイル一覧を参照したり、iPodから音楽データを取り出したりといったことも可能。iPod/iPhoneなどで楽しめる「オーディオブック」を作成することもできる。