流動性知能を高めるためのトレーニングソフト。「n-back課題」を繰り返しトレーニングすることで、ワーキングメモリを強化する。「n-back課題トレーニングソフト『エムズメス』」は、流動性知能(fluid intelligence:新しい問題や環境に直面したときの解決能力)を高めるための訓練方法「n-back課題」のトレーニングをパソコン上で手軽に行えるソフト。「n-back課題」は、視覚と聴覚の両方から同時に受けた情報を「n回前」と比較して、同じかどうかを判断するトレーニング方法のこと。最も単純な「1-back」の場合、いま受け取った情報が直前のものと同じかどうかを判断し、視覚と聴覚それぞれで一致しているかどうかを解答する。「2-back」であれば2回前の情報、「3-back」であれば3回前の情報を記憶しておく必要がある。問題は連続して出題され、「n」の値が増えるほど、難易度はアップする。
問題の内容は、3×3の9マスのうち、色が変わったマスの位置と発声された音声を記憶しておくというもの(初期状態)。マスの色が変わると同時に「かな」の音声(「あ」「い」「う」など)が発声され、色の変わったマスの位置が「n回前」と同じならば「[←]視覚一致」ボタンを、音声が同じならば「聴覚一致[→]」ボタンをクリックする。【←】/【→】キーを使って解答することもできる。
出題される問題は10問。2.5秒間隔で出題され、解答するたびに正解/不正解が表示される。全問終了すると、正解数と正解率を確認できる。出題オプションでは、何回前のものと比較するか(「n」の値)や問題数、出題のインターバルを変更することが可能だ。
問題は、視覚ではマス目の位置のほかに「単語」「数字」「記号」「色」のいずれかを選択することが可能。「要素数(マス目や単語の数)」は2/3/4/6/9/12/16のいずれかを指定できる。同様に聴覚の要素数(音声の種類)も2から5の間で選べるようになっている。
トレーニングの結果は「トレーニング成績表」に一覧表示される。リストからデータを選択すると、同じ出題パターンの中での成績の変化が折れ線グラフで表示される。
設定した「n」の値や問題数、インターバルなどは、ファイルに保存しておくことが可能。問題として表示される単語や数字、文字の大きさなどもカスタマイズできる。