簡単な操作でニコニコ動画用のコンテンツを作成することが可能なオーサリングソフト。作成した動画は直接、ニコニコ動画へアップロードできる。「ニコニコ ムービー メーカー(動画)」は、音声データと映像(動画/静止画)データとを組み合わせて、ニコニコ動画用のコンテンツを作成できるソフト。特殊効果や切り替え効果などのエフェクトが豊富に用意されているのが特徴。動画へのテキスト挿入、音楽データの取り込み、ナレーションの録音なども可能で、字幕入りの動画やBGM入りの動画を手軽に作成できる。
利用できる動作(作成するプロジェクト)モードは「動画モード」と「静止画モード」。「動画モード」では、動画と静止画を使い、H.264 mp4形式の通常サイズ(512×384pixel)の動画を作成できる。「静止画モード」では、SWF形式(512×384/544×55pixel)でのコンテンツ編集を行える。いずれのモードでも映像2トラック、音声256トラック(最大)を利用できる。
動画の作成から公開までの操作は、
- 素材の選択
- 動画の作成
- ニコニコ動画へのアップロード(またはファイル出力)
の3ステップ。素材の選択は、映像(動画/静止画)の入力(ファイル読み込みまたはキャプチャ)や音声の入力(ファイル読み込みまたは録音)で行い、映像エフェクトやテキストの指定、ミキサーによる音声バランスの調整を行って、動画を作成する。映像素材として利用できるのはAVI/ASF/MPEG/MPEG-2/MPEG-4/WMWやFLV、3GPP/3GPP2形式の動画と、BMP/JPEG形式の静止画。動画キャプチャ機能もあり、DirectShowに対応したWebカメラなどから、直接動画を取り込むことが可能。音声は、既存の音声ファイル(WAV/MP3/AAC/WMA形式)のほか、マイクで録音した音声や楽器の音も素材として使える。映像の特殊効果は、ズームイン/アウト、回転(90度単位)、色調変換(グレイ/セピア/ポスタライズ/色反転)、特定色へのフェードイン/アウトなど、30種類以上が用意されている。切り替え効果は約140種類。ワイプやディゾルブ、3D切り替え、2種類の映像を組み合わせてひとつの画面を作るピクチャインピクチャ効果などを利用できる。
テキストは、同時に最大10行までを挿入することが可能。表示時間やフォント/サイズ/スタイル/文字色を設定できるほか、フェードイン/アウト、水平/垂直スクロールといった表示効果を適用することもできる。
音声編集機能も充実している。音声トラック上でのコピー/カット/ペースト、フェードイン/アウト/クロスフェードといったつなぎ部分の処理を行えるだけでなく、リバーブ/コーラス/ディレイなどのサウンドエフェクト機能や、各トラックを細かく調整できる本格的なミキシング機能も用意されている。
作成した動画は直接、ニコニコ動画へアップロードすることが可能。メールアドレス/パスワードを登録しておけば、動画を作成後、直接ニコニコ動画にアクセスしてアップロードを行えるようになっている。動画をファイル保存することも可能。WMV形式の動画か独自形式(NMM)のファイルに出力できる。NMM形式では、素材のオーディオ/ムービー/イメージファイルをプロジェクトファイルに含めるか、別ファイルとして保存するかを選択できる。