「Vieas」は、画像ファイルの閲覧や形式の変換を行うためのソフト。閲覧用、編集用の2種類の画面が用意され、用途に応じて切り替えながら利用できる。読み書きが可能な画像形式はBMP/PNG/JPEG/GIF/TIFF。Susie Plug-inにも対応し、プラグインを導入することで、読み込める形式を増やせる。

用意された画面は、

• 閲覧用の「メインウィンドウ」
• 編集・保存用の「編集ウィンドウ」

「メインウィンドウ」は、メニューなどが簡略化され、画像の表示スペースが最大限に確保されたスタイル。タイトルバーの下にマウスをポイントすることで、ツールバーがポップアップ表示されるようになっている。ツールバーでは、「表示倍率の変更」「画像の回転」「画像の表示切り替え」「スライドショウの再生」「ファイルリストの表示」「編集モードへの切り替え」などを行うことが可能。

さらにコンテキスト（右クリック）メニューからは、「コメントの表示/編集」「テキストデータの表示」「壁紙に設定」「ヒストグラム表示」「使用色数確認」「画質補正」といった操作を行える。「コメントの表示/編集」は、JPEG/PNG形式の画像に記録されたコメントデータの表示と編集を行える機能。「テキストデータ表示」では、PNGに付属するテキストデータやデジカメのExif情報の一部を表示させることができる。Exif情報はクリップボードにコピーすることも可能だ。

「編集ウィンドウ」で実行できる機能は、大きく分けて「変形」と「画質補正」。「変形」ではトリミング、リサイズ、回転・反転などを実行できる。「画質補正」には、ヒストグラム/ガンマ/明るさの補正、コントラストの調整、色調/彩度の変更、アンシャープマスクやぼかし、ソフトフォーカスなどの機能が用意されている。補正やコントラストの調整は、RGB3チャンネル同期か1チャンネルのみかのいずれかを指定して行える。ヒストグラムの自動補正機能もある。

編集ウィンドウに常時表示されるツールバーは上下2段の構成。上段で編集コマンドの選択を、下段ではオプションを指定できるようになっている。また、編集前の画像とコマンド実行結果のプレビュー画面を切り替えたり、ウィンドウを左右に分割して比較したりすることも可能。編集コマンドを実行していない状態では、下段のツールバーを使って画像形式とbit深度を変更できる。指定した画像形式に応じてオプションが表示される仕組みで、JPEG形式の場合は画質やプログレッシブJPEGの指定、PNG形式の場合には圧縮レベルや透過色、ガンマ値などを指定することが可能だ。

「イメージビューア」としての特徴は、外観をシンプルにして表示エリアを最大限に確保したこと。画像の切り替えには普段は表示されていないポップアップ式のツールバーやキーボードのカーソルキーを使用する。このカーソルキーによる操作にちょっとした工夫があり、上下の矢印では前後の画像への移動なのに対し、左右の矢印ではフォルダ内の先頭または末尾の画像へジャンプするようになっている。最初はちょっととまどったが、一度わかってしまえば、なかなか使いやすい。

ファイルリストによる選択もクリックするだけでよく、これも便利。オプション設定で多重起動を禁止しない限り、複数のウィンドウを開くことができるが、その場合もウィンドウごとにファイルリストを表示できるため、「異なるフォルダ内でそれぞれのファイルを閲覧しながら比較する」といったことが簡単に行える。

もうひとつの顔は「コンバータ」となっているが、実のところは「グラフィックエディタと称しても問題ないのでは？」というほどの加工機能を備えている。ウィンドウを分割してプレビュー前後の画像を比較できたり、明るさやコントラストの調整をRGBのチャンネルごとに指定できたりと、なかなか本格的。エフェクト系のフィルタ処理こそ備えていないものの、画像のリサイズやトリミングなどの基本的な加工には十分だ。

コンバータとしては、画像形式をはじめ、そのほかのオプションをツールバー上でダイレクトに選べるのが便利。複数の画像を同じ設定で変換したい場合に、そのつど保存ダイアログボックス上で指定するのに比べると、大幅に手間が省ける。「バッチ機能による一括処理までは必要ないが、ある程度まとまった数を変換しなければならない」といったケースにぴったりのソフトだ。

開発中に苦労した点
開発言語を変更したことで手間がかかり、3年あまり未更新の状態でした。同時にソースコードも見直したので、思ったより時間がかかってしまいましたが、以前と比べ、動作は多少速くなっていると思います。

ユーザにお勧めする使い方
関連付けなどからメインウィンドウを起動し、画面のダブルクリックで編集ウィンドウに切り替えると、スムーズに作業を進めることができます。詳細なトリミング（pixel単位の指定）も、その境界部分を拡大表示することで、マウスで簡単に行うことができます。

今後のバージョンアップ予定
いまのところ決めていることはありませんが、不具合などは随時修正してゆきたいと思います。