ソフトを開発しようと思った動機、背景
ファイル名変更時に拡張子を分離するアイデアは、開発者が10年前に公開した別のソフトウェアに遡ります。当時、親戚のおじいさんがパソコンをはじめたばかりで、時々相談を受けていましたが、拡張子を表示していないがために、アイコンだけではファイルの種類を識別できないという問題にぶつかりました。そこで「Windowsには本当は拡張子というものがあって云々……」という説明をし、拡張子を表示する設定にしたのですが、今度は拡張子があるためにファイル名を変更することが難しくなってしまいました。おじいさんは利き手が少し不自由であったため、拡張子を除いた部分だけを変更する操作に大変苦労していました。その様子を見ていて、「拡張子はファイルの種類の識別に使うだけで、変更しないなら最初から分離しておけばいい」というアイデアが生まれました。
その後、複数のソフトウェアに分散していた機能のうち、拡張子を分離する機能とコンテキスト(右クリック)メニューからフルパスをコピーするなどの自分にとっての必須機能だけを抜き出したものが本ソフトウェアの最初のバージョンとなりました。以降のバージョンでは、自分が仕事をしていて感じたファイル名変更に関する不便を解消するための機能を追加してきています。
ユーザにお勧めする使い方
(1) 拡張子のみを変更することが少ない方は、【F2】キーによる選択部分の切り替え順をベース名→ファイル名全体→拡張子にした方がよいかもしれません。ご自分のスタイルに合わせて選択順を変更してみてください。
(2) ベース名の末尾に日付や数字などを付加することが多い方は、ファイル名変更中の【End】キーの動作に関して「範囲選択中はそれぞれ選択範囲の先頭と末尾に移動」を有効にしておきますと、【End】キーを押すだけでベース名の末尾にカーソルを簡単に移動できるようになります。
(3) 新規ファイル名に今日の日付を挿入したい場合、「全てのエディットコントロールでファイル名変更機能拡張を有効にする」をチェックしておきますと、ファイル保存ダイアログでも【Insert】キーを押すだけで、簡単に日付挿入を行えます。既存のファイル名に日付を挿入する場合には、ファイルの右クリックメニューから行うと簡単です。
(4) コンテキスト(右クリック)メニュー内の「ファイル名の先頭(末尾)の数字を除去」する機能を使うと、ファイル名やフォルダ名の先頭や末尾に付いている日付やバージョンを簡単に除去することができます。
(5) コンテキスト(右クリック)メニュー内の項目は、【Ctrl】キーや【Shift】キーで動作が変わります(動作内容はヘルプのほかにエクスプローラのステータスバー上にも表示されます)。いくつかの項目は【Ctrl】キーを押しながら選択すると、リネーム後の名前でコピー(リネームコピー)することができます。ファイル名に連番を付けて複数のバージョンを作ったり、フォルダ名に日付を付けてバックアップを取ったり、といったことを簡単に行えます。「〜を除去」系の機能を使うと、簡単に元の名前に戻すことができますので、リネームコピーとあわせて、さらに応用することが可能です。
(デジ・デジ・デイ)