Windows Vistaの高速化技術「ReadyBoost」「SuperFetch」をWindows XP/2000などで利用できるようにする高速化ユーティリティ。「eBoostr」は、頻繁にアクセスされるOSやアプリケーションを監視し、フラッシュメモリやメインメモリなどのデバイスにデータをキャッシュさせることで、起動や実行の高速化を図るソフト。新バージョン「3」では、新たにWindows Vista、Windows Server 2008に対応したほか、優先的にパフォーマンスを改善したいアプリケーションを個別に指定することもできるようになった。さらに、キャッシュデータの統計を確認することもできる。
使い方は簡単。インストール・再起動後に表示される「デバイスの追加」ウィンドウで、キャッシュとして使用するデバイスを選択して、キャッシュサイズを指定すればよい(1GB以上を推奨)。あとは「OK」ボタンをクリックして、キャッシュの割り当てを行い、キャッシュの構築が完了するのを待つだけ。各デバイスで最大どの程度、速度が向上するのかや推奨キャッシュサイズなども表示され、わかりやすい。
キャッシュ用のデバイスとして利用できるのは、USBフラッシュメモリのほか、コンパクトフラッシュやSD/SDHCカード、マルチメディアカード、外付けハードディスクなど。Windows Vista上のIntel Turbo Memoryも利用できる。最大4個のデバイスを同時に使用することが可能で、「半端な容量のデバイスを集めて有効利用する」といった使い方もできる(ランダムリード2.5MB/sec以上、空き容量256MB以上が必要)。
各デバイス上での最大キャッシュサイズは、FATフォーマットの場合は4GB、NTFSフォーマットでは制限はない。システムメモリに余裕のある環境では、メモリの一部をキャッシュに割り当てることもできる。
コントロールパネルでは、デバイスの追加や削除を行えるほか、
- キャッシュメモリの内容
- キャッシュドライブのサイズ
- キャッシュドライブの使用率
- 全体のキャッシュヒット率
- ハードディスクアクセス
などの管理情報を確認できるようになっている。キャッシュから除外する対象をファイル/フォルダ単位で指定することも可能。ファイル/フォルダの指定にはワイルドカードが使用できる。動画ファイルなど、キャッシュ効果がほとんど期待できないファイルは、拡張子を登録して、キャッシュ対象外にできる。