「ファイルを開く」ダイアログのように、アプリケーションでファイル/フォルダを表示する場面で、フィルタ機能を利用できるようにしてくれるユーティリティ。「なんでもファイルフィルター」は、さまざまなアプリケーションのファイル一覧表示にフィルタ機能を追加する常駐型のユーティリティ。あらかじめフィルタ設定を定義しておくことで、アプリケーションからファイルを開く際に、名前や更新日時などの条件に合致したファイル/フォルダだけが表示されるようになる。逆に、条件に合致したファイル/フォルダをリスト表示から除外することも可能だ。
フィルタ設定はフォルダ単位で行う。複数のフォルダに対してそれぞれ異なるフィルタ設定を定義し、使い分けることが可能。適用範囲を当該フォルダのみとするか、下位のフォルダまで含めるかも指定できる。ひとつのフォルダに対して複数のフィルタを定義することも可能。登録した順番に処理される。
フィルタの定義は「対象」「記号の定義」「実行内容」で構成されている。「対象」では、ファイル/フォルダのパス名に含まれる文字列、作成または更新日時、ファイルのサイズのいずれかを条件として指定する。文字列を指定する場合は、さらにパス全体、フォルダ、直下フォルダ、ファイル名、拡張子のいずれかを選び、テキストボックスに条件となる文字列を入力する。同様に、作成または更新日時を指定する場合は期間の最初と最後の日時を、またファイルサイズで指定する場合は上限と下限を登録する。
「記号の定義」は、「対象」でパスを対象とする場合に、マッチングの方法としてワイルドカードまたは正規表現のどちらかを指定できるもの(作成日、更新日やファイルサイズで指定する場合、このオプションは無効となる)。
「実行内容」では、「対象」および「記号の定義」の条件に合致したものをアプリケーションから隠す「除外」か、合致したものをアプリケーションに通知する「追加」のいずれかを指定できる。
「対象」「記号の定義」「実行内容」の組み合わせにより、例えば、
- フォルダ名に“sample”を含むフォルダを表示しない
- 拡張子が“txt”のファイルを表示しない
- 更新日が2008年11月1日から11月30日のファイルまたはフォルダだけを表示する
といったことが可能になる。フィルタの定義が終わったら、以降は「なんでもファイルフィルター」を常駐させておくだけでよい。アプリケーションからファイルを開く際などに自動でフィルタ処理が行われ、マッチングしたファイル/フォルダだけが表示されるようになる。オプションで「ファイルドロップの監視」を設定すれば(初期設定ではチェックされている)、ファイルのドラッグ&ドロップ時にもフィルタ機能が働くようになる。
登録したフィルタ定義は、コンテキスト(右クリック)メニューから削除やコピー、貼り付けなどを行える。選択している定義項目をXML形式で保存したり、保存しておいた定義を追加したりすることも可能だ。