「マウスのお供」は、タスクトレイに常駐し、“見えていると便利な情報”を表示してくれるソフト。表示位置はマウスポインタの右下。マウスポインタの移動を追尾し、常時ユーザの視界に入るのが特徴。クリップボード内の文字列を表示する機能や、毎時0分を知らせてくれる時報通知機能もある。

表示できる情報は、

• 時計（時刻）
• 設定したアラーム時刻までの残り時間
• クリップボードの内容
• 1行メモ

時刻の表示形式（年/月/日/曜日/時/分/秒）は自由に設定することが可能。アラームは1回限りのもののほか、繰り返しアラームにも対応する。クリップボードの内容は、その時点でクリップボードに格納されている文字列またはファイル名のリストの最初の部分が最大510文字まで表示される。1行メモに記述できる文字数も最大510文字まで。そのほか、表示されるフォント/フォントサイズを指定することも可能。文字色は、時計、アラーム、クリップボード、メモのそれぞれを個別に設定できるようになっている。

「マウスのお供」は、表示がマウスポインタに追従するもので、マウスポインタは視界に入っていることが多いので、それだけ視認性も高いといえる。逆に「邪魔になるのではないか」という心配もあるかと思うが、マウスが静止状態にある場合は色を薄くすることもできるし、フォントや文字色の工夫で対応できるだろう（最初は少し気になるかもしれないが）。

クリップボードの内容を見ることができるのは、なかなか便利だ。クリップボードの中身を勘違いして変な文字列を貼り付けてしまうことがままある筆者のような人間には、ありがたい。とてもおもしろいソフトだと感じた。

そこで、そのような機能を持つフリーソフトを探してみたのですが、なかなか自分の希望を満たすようなソフトが見つからず、「それなら自分で作ってしまえ」と開発したのが、この「マウスのお供」です。

開発中に苦労した点
「マウスのお供」には、クリップボードにコピーされたテキストを表示する機能があるのですが、開発当初はクリップボードを効率的に監視する機能がOSに搭載されていることを知らずに、いろいろと試行錯誤してしまいました。現在ではその方法を知ることができ、OSが持つ特殊な機能を習得するきっかけになってよかったと思っております。

そのほか、文字の背後に後ろのウィンドウがそのまま映るようにしたり、外国の文字に対応にしたりと、本ソフトはさまざまなOSの機能を活用しており、本ソフトの開発はよい勉強になりました。

ユーザにお勧めする使い方
本ソフトには「アラーム」機能がありますが、アラーム機能自体をONにしなくても、「アラーム時刻までの残時間を表示」機能を活用することで、「指定時刻までのカウントダウンタイマ」として使用することができるようになっています。これを応用すれば、「お昼休みまで、あと何時間何分か」を常にマウスのそばに表示するなど、おもしろい使い方ができるようになると思います。

また、拙作の「ウィキペディア・タイマ」（https://www.vector.co.jp/soft/winnt/net/se416391.html）との連携で、ウィキペディアの閲覧時間をマウスのそばに表示させることもできるようになっていますので、ぜひお試しいただければと思います。

今後のバージョンアップ予定
現在、設定ダイアログが少々ゴチャっとしておりますので、時間ができたときにでも整理したいと考えております。また、すでに利用者の方からいくつかの機能追加要望をいただいておりますので、追加可能なものから追加してゆけたらなと考えております。