ファイルを複数に分割し、情報漏洩の危険性を低減する“秘密分散法”が採用された暗号化・復号化ソフト。「マル秘分散」は、暗号化ファイルを複数作成することで安全性を高める“秘密分散”機能を備えた暗号化ソフト。秘密分散機能で作成されたファイルは、必要な数の分割ファイルが揃わないと復号化することができない(単独のファイルでは復号化できない)。秘密分散されたファイルを別々に管理することで、重要なデータをより安全に保護できる。
暗号化・復号化はわかりやすい画面で行うことができ、操作は簡単。秘密分散の設定には「なし」「2/2分割」「2/3分割」の3種類のオプションがある。「なし」を選んだ場合は、一般的な暗号化ソフト同様、ひとつのファイルに対してひとつの暗号化ファイルが作成される。これに対して「2/2分割」では、ひとつの文書ファイルから二つの暗号化ファイルが、「2/3分割」の場合は三つの暗号化ファイルが作成される仕組み。出力先フォルダの指定エリアも三つが用意され、選択した方法に応じて指定できるようになっている(未指定の場合は、元ファイルと同じフォルダに出力される)。
暗号化を実行すると「元のファイル名.enc」という名前のファイルが生成される。例えば、元のファイルが「マル秘.txt」、秘密分散設定で「2/3分割」を選んだ場合は、「マル秘.txt.enc1」「マル秘.txt.enc2」「マル秘.txt.enc3」の3ファイルが指定フォルダに作成される。
暗号化ファイルの復号化は、「2/2分割」で作成されたものは二つのファイルが、また「2/3分割」で作成されたものは三つのうちの二つが揃わない限り、(正しいパスワードを入力しても)実行することができない。秘密分散で作成されたファイルを別々に保管することで、情報をより安全に管理できるようになる。
秘密分散オプション以外には、暗号化アルゴリズムとbase64によるエンコードの有無を指定することが可能。選択できるアルゴリズムは「AES」「Camellia」の2種類。それぞれ鍵長を256/192/128bitの3種類から選べる。
暗号化・復号化対象ファイルの登録は、メイン画面上へのドラッグ&ドロップで行える。コンテキスト(右クリック)メニューの「送る」から「マル秘分散」を選択して登録することも可能だ。ファイルだけでなく、フォルダ単位での暗号化も行える。暗号化・復号化の実行後は、処理結果が表示される。ログをクリップボードにコピーすることも可能。そのほか「コマンドモード」が用意され、コマンドラインから使用することもできる。