ソフトを開発しようと思った動機、背景
いまから10年ちょっと前のこと、結婚を機にパソコンで家計簿をつけることになり、家計簿ソフトを探しはじめました。とにかく簡単ですばやく入力でき、銀行口座やクレジットカードの管理もできる家計簿ソフトを探したのですが、なかなか自分に合うソフトが見つかりませんでした。そこで学生時代に使っていた自作の家計簿ソフトをWindows 95用に作り直すことにしたんです。それが初代「Let's家計簿」でした。そして、主婦や年配の方々にもっとパソコンに親しんでほしいという思いを込めて、インストール作業や操作方法を可能な限り簡略化した「Let's家計簿 Ver.1.25」をインターネットで初めて公開しました。その後10年の間に、ユーザのみなさまからのご支援とアイデアを糧にして、「Let's家計簿」はVer.5にまで成長し、高機能でありながら使いやすい家計簿ソフトに育ちました。10年間使い続けているユーザさんもいらっしゃり、本当に感謝感激です。
開発中に苦労した点
そうですね、家計簿ソフトのユーザ層の大半はパソコンやITが苦手な方々ですので、そのような人たちにも楽しく使っていただけるようにはどうすればいいか?──そこに一番時間をかけていますね。この10年間にユーザのみなさまからいただいたご意見は確実に「Let's家計簿」に蓄積されています。ですので、パソコンの初心者の方から「使いやすい」「わかりやすい」というお言葉をいただくと、本当にうれしいですね。
あと苦労している点は「時間」です。いつの間にか子どもが二人に増え、10年前と比べて開発に割ける時間が激減しました。いまでは早朝だけが僕のオアシスです(笑)。しかも最近、iPhoneやGoogleのAndroid携帯でのアプリ開発にも興味があり、ソフト開発以外の別の趣味もいろいろあるので、どれを後回しにするかいつも悩んでます(^^;。
ユーザにお勧めする使い方
家計簿は長続きさせるのが大変ですが、「Let's家計簿」には「三日坊主防止」機能があり、数日間家計簿をつけないでいると教えてくれます。ちょっとお節介かもしれませんが、これが表示されたら、いまやってることをちょっと中断して、憶えているだけでもいいので家計簿をつけてみてください。家計簿の本質は「正確につける」ことではなく、「長く継続してつける」ことにあります。ですので、多少帳尻が合わなくてもいいんだというアバウトな気持ちで家計簿にトライしてみてください。1ヵ月後、1年後に振り返れば、たとえ千単位、万単位の使途不明金ですら、誤差でしかないのですから。
もし、財布の中身と家計簿の残高が合っているかどうかを調べたいときは、「家計簿をつける」画面にあるスマイルアイコンをクリックしてみてください。これは「帳尻合わせ(残高補正)」という機能で、現在の財布の中身を入力すると、家計簿上の残高と比較して、もし過不足があればそれを「使途不明金」として自動的に家計簿に記帳してくれる便利な機能です。あとになって何に使ったか思い出せれば、そのときに訂正するもよし、思い出せなければそのままでもよし。この機能を定期的に使うと、毎日の家計簿がもっと楽しくなりますよ。
今後のバージョンアップ予定
家計簿ソフトとしては、主要な機能はVer.5まででほとんど取り入れることができたと思っていますが、いまの時代、もはや携帯やインターネットとの連携は無視できない状況になっていますので、ネットとの連携でより便利に使える家計簿ソフトにしたいですね。まずは「Let's家計簿 for iPhone」を目指しています(笑)。もちろん、家計簿機能に関しても、グラフやレポート、予算などはまだまだやるべきことがたくさんありますし、「デザイン」と「使うことの心地よさ」へのこだわりは今後も大事にしてゆくつもりですので、ユーザのみなさんからのご意見・アイデアをお待ちしております。
(hamface)