敵を避けながら、酸素が尽きる前に迷路のようなビルの中を駆け上がれ！

「うちゅちゅ〜」は、ヒロインの美少女を操って、ネズミ型のエイリアンを避けながらビルを駆け上がる、シンプルながら手強いアクションゲーム。多彩なアイテムやさまざまなテクニックを駆使して、得点を連鎖させることもできる。ゲームのルールは簡単。ビルを模した迷路（「CORRIDOR」と呼ばれる）の最下層から駆け上がって無事、屋上までたどり着くことができればステージクリア。迷路といっても、上下方向の移動はビルの床にあたる構造物が制限しているだけ。横方向の移動も左右両端の外壁で制限される以外は自由だ。

ただし、ビルの上層からは敵が次々と降りて来て、接触すると残機をひとつ失う。また、ゲーム開始時にヒロインが40（単位）持っている「OXYGEN（酸素）」は、時間の経過とともに減少し、0になるとやはり残機がひとつ失われる。残機が0の状態でヒロインがやられるとゲームオーバー。ゲーム開始時点での残機は2だ。

操作は、キーボードとジョイスティックに対応する。カーソルキーでヒロインを上下左右に移動させ、【Alt】キーでストックされたアイテムを使用できる。移動時にスペースキーを押し続けることで、2倍の酸素を消費しながら1.5倍の速度で移動させることも可能だ（パワーアップ状態のときは、酸素消費量4倍で2倍の速度となる）。

ビルの中を自由に移動できる能力やワープトンネルを利用して敵を翻弄しよう

ヒロインは、（外壁や床によって制限されるほかは）ビルの中を自由に移動することができ、一度上った階から下に降りることもできる。敵から逃げたり、取り損ねたアイテムを追いかけてビルの最下層まで戻ったりすることも可能。上方向に移動する際には、面数×10点の得点が加算される（下方向に移動しても減点はされない）。さらに、空を飛んで床のない場所に移動することも可能。一方、敵は床のないところに行き当たると下の階に降りるしかない。一度降りた敵は二度と上ってこない。

ステージには、ところどころに左右の外壁のない階「ワープトンネル」がある。ワープトンネルでは、ステージの端から抜けて反対側の端から出られるようになっている。敵はワープトンネルを利用しない。

何も殺さず、何も壊さずにステージクリアすると、「パシフィストボーナス」というボーナス得点をもらえる。ボーナスは最初1,000点だが、連続して獲得することで、点数が上がるようになっている。連続がとぎれると、再び1,000点からのやり直しとなる。

ヒロインが屋上に達すると、画面内に残っている敵が消滅するとともに、100点、200点、400点……と、倍々で加算されるボーナスをゲットできる（ただし、6,400点の次は10,000点で、それ以降は10,000点ずつが加算される）。残りOXYGEN数×面数×10の点数も加算される。

ビルの上層からは、敵だけでなく、さまざまなアイテムも転がり落ちてくる。なかでも重要なのが、酸素を補給できる水色の玉。水色の玉を取ると「OXYGEN」を10増やすことができる。OXYGENは最大60までためることができ、51以上あるときに玉を取ると、1,600点が加算される。

8種類のアイテムを上手に利用することが面クリアとハイスコア獲得の秘訣

ゲーム中には、普通のネズミだけでなく、高速で動く赤いネズミ「赤い敵」（速度3倍？）も登場するが、これが実に厄介。動きが速いだけでなく、色もアイテムと紛らわしいため、うっかりするとそこにいることに気づかず、あっさりやられてしまう。また、最初の3面はネズミの速度もゆっくりだが、4面、7面などの特定のステージでBGMが変化し、ネズミ全体の速度もアップする（赤い敵の速度もアップ）。先の面に行けば行くほど難易度は高くなる。ステージは少なくとも10面まではあり、9面はかなり難易度が高いようだが、残念ながら筆者はそこまでたどり着くことができなかった。

プログラムは「Hot Soup Processor（HSP）」で開発されていますが、私にとってこれが初めてのHSPによる大きなプログラムでしたので、DirectXなどの扱いに苦労しています。また、開発当時はHSPのマルチスレッド対応ランタイムがありませんでしたので、ネームエントリー中に背景で大量のネズミが動いているなど、ゲーム中のさまざまな動きをいかにして同時進行に見せるかという点で苦労しました。BGMは、FM音源をエミュレートした音源を使用して作曲してあります。そのあたりに懐かしさや、また現代のゲームにはない新鮮さを感じてプレイしていただければ幸いです。

ゲームは少し難しいですが、慣れると先へ進めますので、ぜひトライしてみてください。コツは、面ごとに設けてあるアイテムの出現率を把握することです。