「PhotoStagePro」は、“デジカメ画像の選別を快適に行うこと”を目的に作成された高機能画像ビューア＆管理ソフト。BMP/JPEG/PNG/GIF/TIFFといった汎用的なビットマップ画像に対応するほか、主要カメラメーカーのRAW画像ファイルやAdobe DNG形式の画像にも対応する。ロスレス回転や一括リネームなどの機能も備える。

メイン画面のレイアウトは、フォルダツリーとサムネイル一覧からなる2ペイン構成が基本。サムネイル一覧にはファイル名やサイズ、デジカメのメーカー名や機種名、絞り、シャッタースピードといったExif情報のほか、ヒストグラム情報なども表示される。エクスプローラなどと同様、各項目でリストをソートすることが可能。撮影日時やシャッター速度、絞り値、露出補正値、焦点距離などでソートすることもできる。

拡大画像を表示するには、ツールバーの「メイン画面に切替」ボタンをクリックするか、【Enter】キーを押せばよい。メイン画面に表示された画像は、マウスの左ボタンを押している間は等倍表示となる。そのままマウスをドラッグすることで表示範囲を動かすことが可能。「ルーペモード」を使って、クリックした個所を中心に拡大表示させることもできる。メイン画面の状態でもExif情報やヒストグラムが表示される。さらに、画面の表示モードを切り替えることでリスト表示＋拡大画像表示にしたり、メイン画面を分割して複数の画像を並べて表示させたりなど、目的に応じてさまざまな表示方法を選べるようになっている。構図や水平の確認に役立つグリッド（格子線）を表示させることも可能だ。

サムネイル一覧での画像の選択は、マウスでリストを直接選んで行える。前後の画像へ移動は、マウスホイールやキーボード操作、ツールボタンなどを使って行うことも可能。画像ファイルにチェックマークを付けて一括選択したり、マーキングした画像へジャンプしたりといったこともできる。フォルダの選択方法も工夫されており、フォルダツリーからの選択以外に、よく使うフォルダを「お気に入りフォルダ」として登録したり、最近使用したフォルダを履歴から選んだりすることが可能だ。

画像の閲覧以外では、ファイルの削除、サムネイル一覧画面でのファイル名の変更（ファイル単独で）、ファイルの一括リネーム、画像の任意回転やExif情報をもとにした回転などの操作を行える。そのほかにも、

• CD-R/DVD-Rなどのリムーバブルメディアの容量に合わせてファイルをサブフォルダに振り分ける「メディア容量分割」
• サブフォルダ内のファイルを1ヵ所にまとめる「サブフォルダ画像統合」
• フォルダ内のサムネイルをまとめて印刷する「インデックス印刷」

正直なところ、初期設定でのサムネイルサイズは小さすぎる気はするが、これは簡単にカスタマイズできるので、大した問題ではない。ダブルクリックで外部の画像処理ソフトを起動するような連携は設定されていないが、これは「アクション設定で好みのツールを利用してほしい」という、作者のメッセージといったところだろう。そんなわけで、「画像をアルバム化して整理するといった機能は必要ないから、とにかくスピーディに閲覧して必要なファイルを選択したい」という方にお勧めしたい一本だ。

「PhotoStagePro」の売りのひとつにRAW画像データへの対応があるが、筆者の所有するRAW対応のデジカメは古すぎるせいか、残念ながらどうもうまく動いてくれなかった。今後も続々と発売される新機種への対応が大変になるかと思うが、ぜひ頑張っていただきたい。ついでにひとつ要望を挙げておくと、PhotoshopのPSD形式にも対応していただければ、レタッチを行うユーザにとってもより使いやすくなるだろう。

開発の動機といたしましては、私自身が大量の写真を撮るために、RAW画像のピントチェックや取捨選択を短時間で行う必要に迫られて作ったのがきっかけです。発表後は多くのユーザさまの声もあり、ここまで作り上げることができたと思っております。

「PhotoStagePro」には、プロカメラマンや多くの写真を撮られる方々に便利な機能が盛り込まれています。画像の表示が重くてストレスを抱えている人は、一度使ったら手放せなくなることは必至です。フリーソフトですし、レジストリもいじっていませんので、騙されたと思って試してみてください。

多くの人に使ってもらうことが何よりも喜びで、時間を見つけては開発に励んでおります。今後も各社カメラ新製品への対応にとどまらず、ユーザさまの期待にお応えできるよう、よいアイデアはどんどん取り入れながら機能強化してゆきます。

「PhotoStagePro」は、これからも“高速、快適であること”を追求し、みなさまに喜ばれるソフトウェアを目指します。ご期待ください！