「ファイル名変更君」は、指定フォルダ内の複数ファイルの名前をまとめて変更できるリネームソフト。フォルダ内のファイルを一覧表示してまとめてリネームできるほか、一覧で選択したファイルだけをリネームすることも可能。ファイル一覧の読み込み時に、特定の拡張子で絞り込んだり、サブフォルダまで含めたりといったこともできる。「連番」「置換」「追加」「日時」「テキスト」「ハッシュ」など、多数のリネーム方式が用意され、さまざまなパターンでのファイル名変更を簡単な操作で行える。

選択できるリネーム方式は12種類。リネーム方式に応じたオプションを設定できるようになっている。例えば、

• 連番：既存のファイル名を「指定した文字列＋連番」の形で置換したり、既存のファイル名に「指定した文字列＋連番」を追加したりできる。追加の場合は、連番を追加する位置（先頭/末尾など）を指定することが可能。数字のほかにアルファベットも利用できる。開始番号や桁数、増減値を指定できる
• 置換：指定した文字列を別の文字列に置き換えたり、指定の桁位置以降の文字を別の文字列に置き換えたりできる
• 追加：既存のファイル名に新しい文字列を追加できる。追加する位置は先頭/末尾、指定の桁位置以降の中から選べる
• 日時：作成日時や更新日時、Exifの日付情報をもとにファイル名を変更できる。既存のファイル名にタイムスタンプ情報を追加することもできる
• テキスト：指定したテキストファイルの内容にもとづいてリネームを行う。テキストファイル内の1行分の文字列が1件分のファイル名となる
• ハッシュ：ハッシュ値をもとにファイルをリネームするか、または既存のファイル名にハッシュ値を追加できる。ハッシュの種類はCRC32/MD5/SHA-1から選択できる
• ランダム：使用する文字種（数字/小文字/大文字）と文字数を指定することで、ファイル名がランダムに生成される。既存のファイル名に対してランダムな文字列を追加することも可能

リネームを実行すると、ファイル一覧が更新されて新たな名前が表示される。リネームの実行後にリネーム前の状態に戻すことも可能。「元に戻す」ボタンですぐに戻せる。ファイル一覧では、選択したファイルだけをリネームしたり、指定したファイルを一覧から除外したり、ファイルの選択状態を反転したり、選択中の二つファイルの名前を入れ替えたり、といった操作が可能だ。

MP3ファイルのタグ情報をもとにリネームしたり、テキストファイルの内容を読み込むことでパターンマッチングでは処理しづらいリネームに対応できたりといったところにも注目だ。後者はちょっとわかりにくいかもしれないが、テキストファイルに1行ごとにファイル名を書き込んでおくと、それをもとにリスト上のファイルの名前をひとつずつ置換してくれる機能。ファイルの内容にもとづいた名前を付けたい場合などに役立つ。また、ファイル名の入れ替えなどもおもしろい機能だ。

現在12種類あるリネーム方式も、作った当初は四つしかなかったのですが、ユーザの要望を取り入れたり、自分で必要になったものを取り入れたりするゆくうちに増えてきました。

開発中に苦労した点
とにかく「誰でも簡単にわかりやすく」を目指していたので、「いかにユーザに難しい設定をさせることなく、簡単にリネームできるか」ということです。正規表現などを使えば、かなり便利にリネームできるのですが、それだと使える人が限られるので、それをいかにカバーするかにも苦労しました。

ユーザにお勧めする使い方
やはり手軽かつ簡単にいろいろなリネーム方式を使ってもらいたいです。特にお勧めは、エクスプローラの「送る」にショートカットを作っておき、そこからのファイル名の「入れ替え」です。エクスプローラで入れ替えたいファイルを二つ選び、「送る」から「入れ替え」を選択すると、簡単に入れ替えることができます。あとは、取り込んだファイルをリスト上で好きな順番に並び替えての連番です。リネーム方式「連番」や「日時」では、設定した状態の例が表示されるので便利だと思います。

今後のバージョンアップ予定
まだまだ改良したい個所や、追加したい機能などあるので、これからもどんどんバージョンアップさせてゆきたいと思います。ユーザからの要望などもできる限り取り入れてゆければよいなと思っています。