情報やアイデアなどの関係性を図式的に表せるソフト。アイデアプロセッサとして使えるほか、チャート作成や文書ファイルの管理など、幅広い用途に応用できる。「SoulLinkMap」は、アイデアをメモしたり、情報を整理したりといった作業に適した情報管理ソフト。「キャンバス」と呼ばれる画面上にリンク機能付きのテキストボックスを描き、さらにボックス同士の関係性を設定することで、情報を階層的に整理したり、全体の関係性をチャート化して俯瞰したりできるようになる。
情報の入力単位となるテキストボックスは「Body」と呼ばれる。Bodyには見出しに相当するIDやボックス内に表示されるメッセージ、タグなどのテキストを入力することが可能。ファイル/フォルダやWebページなどへのリンクを設定することもできる。
Bodyをダブルクリックする(または選択した状態で【Enter】キーを押す)と、当該Bodyの画面(キャンバス)に移動して、そこへさらにBodyを描ける仕組み。あるキャンバスから特定のBodyのキャンバスへ移動することを「ダイブ」と呼び、ダイブを繰り返すことで、階層構造上を親ノードから子ノードへ移動する(親ノードへ移動する場合は【BackSpace】キーを使う)。このように“カードをめくるような感覚でノードを移動しながら情報を閲覧”してゆくことを「通常」モードと呼ぶのに対し、Body同士の関係性をツリー状の図として表示するモードを「俯瞰View(Body)」と呼ぶ。
Body間の関係は階層構造が基本だが、そのほか「Soul」と呼ばれる関係性を設定することもできる。Soulは階層構造上は直接の関係はないものの、性質的な意味で何らかの関係性を備えたBody同士を結び付けるための概念だ。Soulには「Soul共有」「SoulMate」の二つがある。「Soul共有」は、異なる場所や状況で同じアイデアを繰り返し使用するようなケースで使われるもの。IDやメッセージなどの情報を共有している。「SoulMate」は、Body同士を「協調」「対立」「そのほか」のいずれかの形で表すと同時に、関係の強さを「影響度」として設定できるものだ。
表示モードを「俯瞰View(Soul)」に切り替えると、SoulをもとにしたBody同士の関係を図式化することができる。SoulMateとなったBody同士の間には自動でリンクが設定され、関係性(矢印)や影響度(矢印の太さ)が視覚的に表現される。リンクをクリックして、互いに移動することも可能だ。
作成したファイルはXML形式のファイルとして保存できるほか、ファイル全体をキャンバスを単位に、HTML形式ファイルに出力することも可能だ(キャンバス1枚がひとつのHTMLファイルとなり、キャンバス全体でひとつのサイトを構成する)。
そのほかにも作業性を高める機能として、キーワード検索、キャンバス全体の表示やマウスポインタ付近の拡大表示などが用意されている。コピーしたアイテムの一覧表示やブックマークの表示などが可能な「エクストラリスト」というツールも利用できる。オプション設定では、各ビューの表示スタイルや描画品質、外部コマンド、キーバインド(割り当て)などをカスタマイズできる。