国内のパソコンゲーム史上、最大のヒットを誇るアクションRPGの金字塔「XANADU」の後継作。重厚で奥深いストーリーと、自由度の高い戦闘システムが特徴。「XANADU NEXT」は、1985年にリリースされた日本ファルコム社のパソコン用ゲーム「XANADU」の続編にあたる3DアクションRPG。物語の舞台は、自然豊かな「高原の覇者」と称される王国「レイランド」。建国には、騎士たちが大きく貢献したといわれるが、3年前に起こった「騎士戦争」を境に傭兵団が台頭し、騎士の権威は失墜していた。
主人公は、かつて北海騎士団のエリート騎士として活躍していた青年。主君であり、無二の親友でもあった「ファーニバル候」を騎士戦争で亡くして以来、生きる目的を見失っていた。あるとき主人公は、同じ孤児院で育った考古学者の少女「シャル」に誘われ、湖畔の街「ハーレック」を訪れる。旅の目的は、霧がかかると湖上に姿を現すという「奇岩城」の調査。奇岩城には「ドラゴンスレイヤー」が眠っているという伝説があった。ドラゴンスレイヤーは遥か昔、千年以上にもわたって栄華を誇った王国「ザナドゥ」を、魔王から二度も救ったといわれる聖剣だ。
調査の準備をするため、ハーレックの女神官「リーゼ」の許しを得て、街外れの地下遺跡へ足を踏み入れた主人公は、そこで光り輝く王冠を手に入れる。それは、ザナドゥ時代の宝冠「ザグリュイレス」だった。
主人公は宝冠を街へ持ち帰ろうとするが、「ドヴォルザーク」と名乗る謎の騎士に阻まれる。戦いを挑まれた主人公は、宝冠を奪われた上に瀕死の重傷を負わされる。リーゼの治療とシャルの看病のおかげで一命は取り留めたが、本来の身体と力を取り戻すには、奇岩城に眠る聖剣ドラゴンスレイヤーが必要だという。しかも、ドラゴンスレイヤーは持ち主を選ぶため、主人公自身が探しに行かなければならない。
リーゼの手により、精霊「ガーディアン」を身体に宿し、一時的に体力が回復した主人公は、ドラゴンスレイヤーを手に入れ、騎士としての誇りを取り戻すため、奇岩城へ乗り込む決意を固める。こうして、後に人々から「最後の騎士」と呼ばれることになる青年の冒険がはじまる。
「XANADU NEXT」は、湖畔の街・ハーレックを拠点に、さまざまな情報を集めたり、必要な武器や防具、道具類を揃えたりしながらダンジョンを探索してゆくアクションRPGで、自由度が高い。戦闘は、マウスをクリックして敵を攻撃するオーソドックスなシステム。モンスターの背後から攻撃して追加ダメージを与えたり、マウスをタイミングよくクリックことで連続技が発動したりといった要素が用意されている。
武器には「熟練度」が設定され、使い込むほどに熟練度が増して威力を発揮する。熟練度は、最大200%まで成長する。武器にはそれぞれ固有のスキル(技や術)があり、熟練度が100%を超えると習得できるようになっている。スキルには、「回転攻撃」「突き」などの、発動して効果を発揮する発動系スキルと、「攻撃力アップ」などの、アタッチしているだけで効果を発揮する状態系スキルの2種類がある。使用できるスキルが増えるほど、有利に戦闘を組み立てることができる。
ゲームシステムで最も特徴的なのが、冒険を進めてゆく過程で手に入れられる「ガーディアン」カードだ。ザナドゥ王国に繁栄をもたらした精霊たちが封印されているカードで、身体に宿すことでさまざまな恩恵を受けられる。精霊を降霊させるには、ハーレックの精霊堂にいるリーゼに頼めばよい。カードは全12枚。最大HPが上昇する「シルフィーユ」をはじめ、回復アイテムの効果が上昇する「ベラドーナ」、武器の熟練度上昇率がアップする「デュランダル」、ショップで安く買い物ができるようになる「ヴァナポルト」などがある。ガーディアンは、戦闘をこなすことでレベルを上げることができ、育てるとさらに多くの効果を得ることができる。