「命名の達人」は、「姓（苗字）」と使いたい漢字などを指定することで、姓名判断で運勢がよい順に名前をリストアップしてくれる命名支援ソフト。画面の質問に答えてゆくだけで、最適な名前候補が一覧表示される仕組み。リストアップされた名前の詳細な姓名判断結果を参照したり、さらに別の条件で絞り込んだりすることも可能。本字式・新字式の各画数計算方式に対応する。

大きな特徴が、画数による姓名判断機能。例えば、「川越 裕之」という名前では、各文字の画数（3、12、12、3）をもとに、

• 天格：姓の画数合計。祖先運
• 人格：姓の最後と名のはじめの画数合計。主運
• 地格：名前の画数合計。金運・適職など
• 総格：画数合計。基礎運など
• 外格：総画―人格。対人関係など
• 天人相性：天格と人格の相性
• 人地相性：人格と地格の相性

名前の検索・生成オプションが豊富なことも特徴のひとつ。条件として指定できるのは「性別」「名前の検索・生成方法」「名前の漢字の長さ」「名前の読みの長さ」「吉凶の候補基準（吉の数）」「画数（数え方。本字式/新字式）」「漢字指定1〜5文字目」「読み指定1〜5文字目」の8種類。「姓が4文字なので、名は3文字にしたい」「2文字の名前で2文字目に『美』と付けたい」「自分の名から一文字付けたい」「カタカナの名前を付けたい」など、さまざまな条件で命名することができる。

10万人分の名前が登録された「名前辞書」も用意されている。名前の文字数や読みの長さは指定できないが、実在する（した）データを利用することが可能だ。そのほか、「たくま」という名前から「あくま」というあだ名が付くなど、読みによって付けられる可能性のあるあだ名の判断機能や、名前の何通りかの読みを調べる機能も備えている。

名前生成の範囲は、戸籍法で名前に使える文字と定められている、

• 常用漢字表に掲げられた漢字（1,945字）
• 人名用漢字別表に掲げられた漢字（285字）
• 変体がなを除くカタカナまたはひらがな
• 新人名漢字（2004年9月追加488字）

筆者も姓名判断好きで、子どもが生まれる何ヵ月も前から、さまざまな名前を考えていた。紙に名前を書き、漢和辞典を引いて漢字の横に画数の数字を記入する。漢字の横に補助線を引き、「天格」「人格」「地格」「総格」「外格」を表す数値を求め、画数の合計値を記入して行く。次に本を見て運勢を確認する。よい運勢が出ればよいが、そうでなければ新たな名前を考えて同じ作業を繰り返す。事前に性別がわからなければ、作業も2倍になる。約20年前のことになるが、近くの公園に行って、何日も費やしたことを覚えている。

「命名の達人」を使えば、膨大な命名候補の中から、運勢のよい名前を効率よくリストアップしてくれる。命名の際に考えられるさまざまな条件を指定できるのもすばらしい。コンピュータが持つ力を感じる。

姓名判断ソフトとして利用できるのもよい。自分や家族、知人の姓名判断にはじまり、歴史上の人物の姓名判断を行って、その人の歩んだ人生と診断結果の相関を調べてもおもしろい。

画数による姓名判断を信じる、もしくは気になる人はもとより、誰でも楽しめるソフトだ。

その後、改良を重ねユーザの試験を繰り返してソフトとして発売。また、あわせて「育児の達人」ソフトを開発し、生まれる前から子育て中までお役に立てるよう、セット販売も行いました。これらのソフトは私にとって子どものような存在でもあります。

開発中に苦労した点
姓名判断は画数計算方法が二つあります。両方式の画数を確認しデータ化する作業が一番大事な作業でした。またどのOSでも動作環境が一定になるように、各種OSで試験を重ねました。

オリジナルの名前辞書を作成するにあたり、正しい漢字の知識が必要なため漢字を学び、名前として通用するお名前を辞書に登録しました。そして誰でも使用しやすいように作るよう心がけました。

ユーザにお勧めする使い方
漠然としていて候補がまったく決まっていない方、自分の子どもへのこだわった名付けをしたい方など、これから赤ちゃんが産まれるすべての方にお勧めです。

使いたい漢字を選び、使いたくない漢字をはずしてお名前を作ることができます。画数計算は新字・本字の両方式を内蔵しておりますので、どの姓名判断でも大吉になる名前がほしい方にもお勧めです。

今後のバージョンアップ予定
バグ等がありましたら、随時修正してゆきます。毎年、オリジナルの名前辞書を追加します。

名付けに対する作者の考え
名付けは親から子どもへの最初の最大の贈り物です。ご両親がお子様への愛情を持って名付ければ、どんなお名前も大吉名となります。このソフトでお子様への素敵なプレゼントのお手伝いをさせていただければ幸いです。