軽快に動作する高機能テキストエディタ。標準的なviコマンドを利用できる。「ViVi」は“ユーザの知的生産性を向上させる”ための機能を数多く備えたテキストエディタ。標準的なviコマンドを利用できるほか、「ViVi」独自のviコマンドも用意されている。正規表現に対応した検索・置換、HTML/XML文書作成支援、入力補完など、多彩な機能を搭載する。
メイン画面は、シングルウィンドウ内にメニューバーとツールバーが配された、Windowsアプリケーションとしてはオーソドックスなデザイン。はじめて使う場合でもわかりやすい。複数ファイルを同時に開いて編集することも可能。MDI形式が採用されているが、子ウィンドウの選択はタブを使って行うことが可能で、Microsoft Visual Studioなどと同様の感覚で操作できる。
テキストエディタとしての基本的な編集機能は充実している。無限回のUndo/Redoや、マウスのドラッグ&ドロップでのカット&ペースト、矩形領域選択などが可能。罫線描画機能もある。
検索・置換機能では、正規表現を用いた検索・置換やGrepなどにも対応する。タグジャンプ機能もある。検索対象文字を1文字入力するごとに、最初にヒットした部分へ自動ジャンプする「インクリメンタルサーチ」機能も搭載する。
ユニークなのは、UNIXで使用されるエディタ「vi」互換のコマンドを利用できること。コマンドモード/挿入モードというviならではのモーダル編集機能に対応するほか、exコマンドにも対応。viを使い慣れた人にとっては有用な機能が多数、搭載されている(ただし、viのキーバインドとWindows標準のキーバインドが競合する場合は後者が優先される)。
複雑な文書を入力するのに有効な入力支援機能が充実していることも特徴のひとつ。日本語入力支援では、IME入力ヒストリー、IME変換中の文字移動といったIME入力支援機能を搭載。日本語入力ならではの禁則処理、ぶら下げインデント、拡張インデントなども行える。
構造化文書の入力では、特定の行頭記号や連番を自動検出し、自動入力を可能にする「アウトライン見出し設定」機能を搭載する。章や節といった連番フォーマットは、ユーザが自由に定義することが可能。特定の論理範囲を折りたたみ表示させることもできる。論理構造をツリービューで表示させることも可能で、高度なアウトラインプロセッサとしても利用できる。
HTML文書の作成では、開始タグを自動認識して、キー操作によりワンタッチで適切な終了タグを入力できる「終了タグ補完」機能が用意されている。複数のタグが入れ子になった状態でも開始/終了タグの間の行番号エリアに範囲ラインが表示され、タグ同士の対応がわかりやすい。「<」「>」といった特殊記号もワンタッチで入力できる。XMLやC/C++言語の入力支援機能もあり、HTML支援と同様の機能が利用できる。
そのほか、クラッシュした際でも編集内容が失われないようにする「クラッシュリカバリー」ファイルの自動作成、編集時に全世代のファイルを自動保存し、過去の編集履歴を遡れる「世代バックアップ」など、テキストエディタに求められるほとんどの機能をカバーしている。