自由度の高さと独自の戦闘システムが特徴のRPG。不思議な「島」を探索し、「魔王物語」の結末を探し出すことが目的。「魔王物語物語」は、「島」と呼ばれる謎の場所が舞台のファンタジーRPG。プレイヤーは、主人公「ヒマリ」の視点でゲームを進める。ゲームは、住民たちが集まる「ネグラ」からはじまる。ネグラに到着したヒマリは、住民のひとり「レーラリラ」から空き部屋に案内され、そこで自らの使命を知る。
極力短く抑えられたイントロダクションを経て、突如島にたどり着いたプレイヤーは、まず、ネグラの部屋にある本棚を調べ、ゲームの目的が「未完の物語『魔王物語』の結末を探すこと」であることを知る。しかし、「魔王物語」やその「結末」が何を指すのかの手がかりはない。プレイヤーは島を探検しながら、情報を探すことになる。
島や魔王に関する情報は、さまざまな場所で発見できる書物やメモ、さらに「ネグラ」に住む住民などから得られる。ネグラには、どこか気品のある雰囲気の女性「レーラリラ」のほか、寡黙な少年「ルドルフ」、不気味なマスクをかぶった男「ヒクグモ」、ネグラの穴の中に潜む男「モール」など、興味をそそられるキャラクタが集まる。住民たちは外出することも多く、時にはダンジョン内で出くわすこともある。ネグラの外で特定の住民と接触をすると、ネグラ内での会話が一段階進むこともある。さまざまな冒険を通して「魔王物語」や「島」に関するなぞを解き明かそう。
戦闘システムもゲームの特徴のひとつ。敵との戦闘は、ダンジョンで動き回る敵に近づくと戦闘が開始されるシンボルエンカウントシステムを採用。敵とエンカウントすると、主人公が敵と接触した方向に敵のグラフィックが表示され、一定時間が経過すると「攻撃」「スキル」などのコマンドが表示されて、攻撃や防御などが可能になる。
このとき重要になるのが、敵とエンカウントした位置。敵とエンカウントすると敵のグラフィックが主人公の周りに固定される。エンカウントしてからコマンドメニューが表示されるまでの間に別の敵に近づくと、複数の敵と戦うことが可能。敵と敵の位置が近ければ、複数の敵を同時に攻撃することもできる。例えば、主人公に対して時計の12時方向で敵とエンカウントした場合、12時近辺で次々とエンカウントさせられれば、一気に敵を倒すことができる。
「逃走」などのエスケープコマンドは用意されていない。体力などの残りが少ない場合は、敵を一方向にまとめてエンカウントする方が安全だ。
独特の戦闘システム以外にも、さまざまな楽しみが用意されている。例えば、ゲーム途中から利用可能になる道具屋では、「キッチン」を購入することが可能。キッチンでは、所持しているアイテムを組み合わせて、より強力なアイテムを生成できる。
一般的なRPGでは簡単に購入できる回復アイテムは、「魔王物語物語」ではお金では手に入れることができない。戦闘で低減した体力や魔力をを回復するには、要所要所にある泉に行く必要がある。ただし、「空き瓶」を持っていれば、泉の水を汲んで持ち歩くことができる。空き瓶はガラスのかけら3個と交換できる。
主人公に用意された「なんでも装備」システムも特徴的。主人公は、メニュー画面で武器と防具を装備できるほか、3スロットの「なんでも装備」欄があり、その名の通り「なんでも」装備することができる。防具や武器だけでなく、空き瓶といったアイテムなども装備することが可能。装備するものによってはステータスアップのほか、毒に対する耐性や、新しいスキルの習得などさまざまな効果を得ることができる。