幼いころの出来事によって魔女を憎む青年が魔女退治に挑むRPG。シリアスで重みのあるストーリーを楽しめる。「Violent Witches」はその名の通り、“魔女”を題材にしたファンタジーRPG。舞台は、人間たちが自分たちよりも大きな力を持つ魔女を恐れ、魔女の可能性がある女性を「魔女狩り」と称して殺している世界だ。
主人公は、暗い過去を持つ青年「フランク」。幼いころは姉がいたが、その姉は魔女と疑われて牢に閉じ込められていた。見かねたフランクは、姉を牢から救い出して二人で逃亡を図る。逃亡中、フランクたちは偶然にも本物の魔女に出会い、魔法を使っているところを目撃してしまう。「見られたからには生かしておけない」と告げる魔女に対して、フランクの姉は自分の命を差し出し、弟を助けた。
直後に、フランクは村人たちによって見つけられるが、そのとき姉の亡き骸の横にいたため、フランクは「子どもながら魔女を殺した英雄」として町の人々から賞賛されることになる。
姉の死から数年後、大人になったフランクは魔女を憎み、魔女と疑われた女性を殺す「魔女狩り」を生業として生きていた。しかし、ただの人間でしかないフランクが殺せるのは、所詮力を持たない――実際には魔女でない――女性ばかり。そんな主人公の前に、本物の魔女が現れる。「本物の魔女を倒す力をあげる」と告げる魔女から、フランクは「魔宝玉」と呼ばれる三つのアイテムを受け取る。フランクは魔宝玉の力を使って、この地に存在する6人の魔女と戦うことを決意する。
世界で確認されている魔女は6人。プレイヤーは世界を巡り、6人の魔女全員を探し出して倒すことになる。ただし、相手は人の力を超えた魔女。このため普通の方法では出会えないことも多い。
魔女と出会うための大きな力になるのは「周辺地図」だ。周辺地図を使うことで、一度でも行ったことがあるポイントであれば一瞬にして移動できる。魔女の居場所を捜すためには大陸中を移動することになるので、地図による移動は非常に便利だ。周辺地図でのテレポートはダンジョン内でも使用できるため、体力が足りない場合などダンジョンから脱出したいときにも活用できる。
さらに、地図を開くと一定の確率で地図に変化が起こる場合がある。変化を見つけたら、変化が起きている場所に移動して原因を見つけ出そう。こうした変化は、魔女に通じていることも多い。
「Violent Witches」で欠かせないのが、ゲームスタート時に魔女から得られる三つの魔宝玉。魔法玉は、たったひとりで戦う主人公をサポートするアイテムだ。戦闘がはじまると、魔宝玉をパーティの仲間のように操作することができる。通常攻撃では各宝玉の行動を選択することが可能で、敵に体当たりする「ぶつける」という攻撃を選べる。
敵を倒すと経験値が入り、主人公とともに宝玉のレベルも上がる(最大15)。このとき、宝玉にセットした色によって、宝玉のレベルアップ時にさまざまなスキルを覚えることができる。宝玉の色を変更するには、ゲームの前半で出会う「彩の魔道士」に話しかければよい。魔道士にはいつでも会うことが可能だ。
魔道士が持っている宝玉の色は、青/赤/黄/白/黒の5種類。赤を選べば炎に関する魔法、白ならば回復系の魔法と、色によって宝玉が覚えるスキルは異なる。さらに、宝玉のレベルが5を超えると色を変更することも可能。色を混ぜて新しい能力を手に入れることもできる。例えば、赤い宝玉に黄色を追加すると、風を司る緑の宝玉となる。赤と白を混ぜればピンクの宝玉になる、といった具合だ。
また、宝玉を用いて戦うことで、主人公自身が新しい技を覚えることもある。主人公が覚える技は、使っている宝玉に関連したものとなる。