「Image Cutter 2」は、リサイズや切り抜きといったベーシックな加工を行えるグラフィック編集ソフト。対象画像から好みの範囲を切り抜いたり、リサイズと同時に回転・反転を行ったり、セピア化したりできる。読み込み可能な画像形式はBMP/GIF/ICO/JPEG/PNGなど。BMP/JPEG/PNG形式で保存できる。

画像の切り抜きには「カッター」機能を利用する。カッターは枠だけのウィンドウで、ウィンドウの中央は透過エリアとなっている（裏側のウィンドウやアイコンを操作できる）。操作は、切り抜きたい部分を透過エリアに合わせて「切り抜き」ボタンを押すだけ。切り抜いた画像はファイルに保存できるほか、クリップボードに転送することもできる。

透過エリアのサイズは、マウスドラッグで自由に変更できる。数値を直接入力して変更することも可能。あらかじめサイズを登録しておけば、メニューから簡単にサイズを指定できる。ウィンドウのフレームはデスクトップ上を（画像からはみ出した形でも）自由に移動させることが可能。画像の切り抜きだけでなく、スクリーンキャプチャとしても使える。

あらかじめ指定した枚数と間隔で連続して処理を行ったり、自作のフレーム画像と重ね合わせて位置を調整したりといったことも可能。JPEG形式で保存する場合は、画質を指定することもできる。

カッター以外の機能としては、

• 画像のリサイズ
• 画像の反転/回転
• セピア調への変更

• 高品質双三次補間
• 高品質双一次補間
• 高品質補間
• 双三次補間
• 双一次補間
• 最近傍補間
• 低品質補間

一方、切り抜きの方はちょっと説明が必要だろう。レビューでは、説明書の記述にしたがって「切り抜き」と呼んでいるが、実際には指定したエリア内をキャプチャするものと考えた方がわかりやすい。一般的なグラフィックソフトにおける切り抜きでは、編集エリア上で切り抜きを行うと、その結果が編集エリア内に残るので、続けてさまざまな加工ができるわけだが、「Image Cutter 2」の場合は実行すると即、保存となる。実際の使い方を例に説明すると、元の画像をリサイズしてから切り抜くことは可能だが、切り抜いたあとの画像をそのままリサイズすることはできない（もう一度画像を読み込み直す必要がある）ということだ。

カッターツールのウィンドウはメイン画面の外に出すことも可能で、そこで実行すればデスクトップの一部が切り抜かれる（これがキャプチャツールであるという所以だ）。ただし、メイン画面を最小化するとカッターツールも一緒に最小化してしまうので、広い範囲をキャプチャするのにはあまり適していない。そこで、切り抜き機能だけに特化した「Image Cutter 2 Lite」というツールも付属している。切り抜きだけが目的の方はこちらを利用しよう。

また、切り抜き時にフレームと重ね合わせる機能は、筆者が試用したWindows XP機では画像を合成して保存することができなかった。Windows Vistaでは動作するとの指摘を受けたのでテストしてみたが、確かに問題なく合成〜保存できるようだ。Windows XPユーザとしては、実際に使用するフレームを使って正確に位置決めができると考えればよいだろう。

開発中に苦労した点
自分が面倒くさがりなので、面倒さを感じない単純で感覚的に使えるユーザインタフェースの模索で一番悩みました。「どうすればユーザの操作を減らすことができるか」というところですね。

ユーザにお勧めする使い方
とにかく単純で感覚的に使えるように作ったつもりですので、まずは試していただきたいと思います。メニューから、選択できるサイズもあらかじめ登録しておけるので、よく使うサイズは登録して便利に使ってください。

今後のバージョンアップ予定
自分がほしいと感じた機能の追加やパフォーマンス改善などが中心ですが、ご要望などもあればできるだけ反映させていきたいと思います。