「クオッチプラス」は、時計や付箋などの機能が搭載された統合型スケジュール管理ソフト。外観はシンプルなデジタル時計風。ウィンドウ内の「Open」ボタンを押すと、登録用件を一覧できるアラームリストが表示される。タスクトレイに常駐させ、必要なときにウィンドウを表示させることもできる。

機能は大きく分けて、（1）時計、（2）アラーム、（3）付箋の三つ。「時計」は、12時間/24時間表示の両方に対応したデジタル時計。指定間隔でインターネット上のNTPサーバから時刻データを受信し、パソコンの内蔵時計を修正できる。毎正時（毎時0分0秒）に時報を鳴らすことも可能。アラーム音はあらかじめ10種類が用意されている。WAV/WMA/MP3/AU/MIDI形式のファイルを時報メロディに指定することも可能。音楽ファイルを検索・指定するツールが同梱されており、ボタンひとつで利用中の全ドライブから音楽ファイルを検索できる。

「アラーム」は、あらかじめ登録した用件の時刻になると用件名をメッセージボックスに表示し、音を鳴らす機能。時報ごとに用件を表示することもできる。本物の「目覚まし時計」にはない多様なアラーム設定が可能で、月日と時刻を指定する形式のほか、「現在時刻から×分後」「毎月第×週の×曜」のような形式で指定することもできる。アラームに「重要」「仕事」「私用」というフラグを付加することも可能だ。

登録したアラームは「アラームリスト」に一覧表示され、リスト（用件）ごとに再生する音声を指定できる。リスト単位でアラームの有効/無効を指定することも可能で、アラームが無駄に鳴ることを防いだり、再度用件を登録する手間を省略したりできる。アラームリストの中から、特定の日付や曜日を絞り込んだり（今日/今週/今月/今年など）、予定をカレンダーで確認したりといったことも可能だ。

「付箋」は、ちょっとした用件やメモを記入してデスクトップに貼っておけるもの。付箋ごとに色やスタイルを任意に設定できる。アラームリストの予定を付箋にすることも可能で、付箋自体にアラームを設定するといったこともできる。付箋の透過、整列、検索などの機能もある。検索では、タイトル名や用件内容を対象に検索できる。付箋のデータをバックアップしたり、電子メールで送信したりすることも可能だ。付箋の見栄えを変更するスタイルデータが作者のホームページで提供されている。

豊富な機能を備え、かゆいところに手が届くソフトだが、機能のすべてを把握するのは多少時間が必要だろう。とはいえ、とりあえず使いはじめるのは容易なので、少しずつ細かい機能を使いこなしていけばよいと思う。パソコンでスケジュールを管理したいすべての人にお勧めする。

これは、1時間ごとに設定した音を鳴らし、指定した日時にアラームを再生するだけのもので、深夜で音量を抑えていることもあり夜更かし防止に設定したアラームを聞いたか聞かぬかわからぬまま、ドアポケットに朝刊を押し込む音、「え〜何時鳴ったんや」ということで新たに作成したのが、アラームと共にメッセージボックスを表示する「PcClock1j」です。眠気を誘う静かな音楽と「何時まで起きとるんじゃ!!」というアンバランスなメッセージで夜更かしが減ったような減らないような、あとは本人の意志次第ということで、次に作成したのが「クオッチプラス」です。

自分だけかもしれませんが、プログラミング中にはテキストのコピーと貼り付けを頻繁に行うので、主に用いるテキストを一時保存しておければ便利と思い、クリップボードのテキストから付箋を作成できるようにしました。さらにいままでにコピーしたすべてのテキストがあとで利用できればこれも便利ということで、クリップボードにコピーしたすべてのテキストを自動保存し利用できる機能も追加しました。いまは付箋より、こちらを主に利用し重宝しております。

開発中に苦労した点
もともとは時計と付箋は別々のソフトとして開発しました。時計に付箋機能を追加するときに、付箋を一から作成するよりはこの二つを合体した方が楽できると思ったのですが、バグの嵐で余計に時間がかかってしまいました。「急がば回れ」とは、よくいったものです。

ユーザにお勧めする使い方
時間を決めてパソコンを利用したい場合や、簡易的な予定の管理（友人と約束した日時や誕生日など）、また、テキストのコピーと貼り付けをよく利用される方などにはお勧めです。

今後のバージョンアップ予定
変更や修正などは、頻繁に行っておりますので作者ページでご確認ください。また、機能などにご希望があればお聞かせください。作者の能力で適うものならば即対応します。