ファイル名に「振り分け用のキーワード」を含むものを、自動で該当フォルダに移動してくれる“ファイル整頓ソフト”。「ClassiNy」は、パソコンに保存されたファイルを一括して振り分け処理するソフト。メールソフトの「仕分け」機能に近い感覚で扱える。スケジュールを指定して振り分けることも可能だ。振り分けの条件は複数を登録できる。登録された条件はメイン画面の条件リストに表示され、リストの上にあるものから順に処理が実行される。登録順を入れ替えることも可能だ。
提供される機能は、
- ファイル名をもとに、あらかじめ指定した振り分け先フォルダに該当ファイルを移動/コピーする
というもの。ファイルだけでなく、フォルダを対象に含めることも可能だ。振り分けの条件は「基本的な設定」「その他の設定」に大別される。「基本的な設定」では、「振り分け元フォルダ」「振り分け先フォルダ」「振り分けキーワード」を指定する。キーワードには複数のワードを指定できるほか、AND/ORを利用することも可能。「*」「?」のワイルドカードを使うこともできる。振り分け元フォルダの指定は、メイン画面からの選択か個別指定で行える。異動時に元ファイルを削除するかどうか(移動するかコピーするか)も設定できる。「その他の設定」では、「大文字/小文字」「全角/半角」を区別するか、フォルダを対象とするか、ファイルサイズによる制限を行うか、といった指定が可能だ。
振り分けの実行結果は、履歴表示画面で確認できる。履歴表示画面からは「フォルダを開く」「ファイルを削除」「履歴リストから削除」といった操作が行える。
「ClassiNy」全体に関するオプションとしては、
- 同名ファイルの処理
- 怪しいファイルの処理
- ファイルコンペア処理
- Winnyによる情報流出を防止
- 振り分けの対象から除外するキーワードの指定
- 振り分け時に自動で拡張子を変更
- 振り分け処理の定期実行ON/OFF(分単位での指定が可能)
が用意されている。「同名ファイルの処理」では、振り分け先に同じ名前のファイルがあった場合、「新しい日付のファイルを残す」「古い日付のファイルを残す」「ファイル名を変えて振り分け」「振り分けない」を選択できる。ファイルサイズが同じ場合と異なる場合の処理を個別に指定できる。「怪しいファイルの処理」は、拡張子がCOM/EXEのような実行形式のファイルや、ファイル名に複数の拡張子を持つファイルに特別な処理を施すもの。単に振り分け処理から除外するだけでなく、あらかじめ設定した特定のフォルダに強制的に振り分けることができる。
「ファイルコンペア処理」は、ファイル名は異なるがデータの中身が同じファイルが振り分け先にある場合、振り分け元のファイルを削除するもの(機能を利用するには、別途MD5ハッシュ値を計算するためのDLL:水無瀬優氏の「md5.dll」が必要)。
「Winnyによる情報流出を防止」では、Winnyでファイルを公開するための設定ファイルを発見した場合、警告メッセージを表示する。
そのほかにも、「履歴の保存件数の制限」「振り分け結果や履歴からアーカイブファイルを開く際に警告を表示(ウイルス対策)」「振り分け先フォルダの自動作成」「振り分け履歴などからファイルを削除するときに『ごみ箱』を利用」など、多彩なオプションが用意されている。