「MOKUJI」は、複数のPDFをパッケージングし、管理・分類・保存できるPDF管理ソフト。単一の独自形式ファイル（.MKJ）に複数のPDFを取り込むことが可能で、「MOKUJI」内から（Adobe Readerを利用して）各PDFを個別に閲覧できる。パッケージされた各PDFに独自の管理情報（タグ）を付加することもでき、大量のPDFを効率的に管理できる。読み込めるPDFのバージョンは1.2（Acrobat 3.0対応）以降。

PDFを取り込むには、まず最初にMKJ形式ファイルを作成する必要がある。MKJファイルを読み込んでいる状態ではじめて、PDFを取り込める。すでにPDFを取り込んでいるMKJファイルに追加でPDFを取り込んだり、取り込まれたPDFを取り出したりといったことも自在に行える。取り込みでは、ファイルやフォルダを参照してPDFを個別に取り込めるほか、指定フォルダ内（と下位フォルダすべて）に存在するPDFを一括して取り込むこともできる。

PDFの内容を含めて独自形式のファイルにまとめられるので、元ファイルが移動・削除されても影響はなく、また複数のパソコン間でのファイル移動も容易になる。しかも、感覚的にはPDFの独立性は維持されている。PDF単位での追加・削除ができるので、使い勝手もよい。

ただ、操作性としては「まだ改善の余地があるかな」という印象。Mac版と共通の操作性を持たせたからかもしれないが、コンテキスト（右クリック）メニューでの操作がなく、メニューバーからの操作になるのは、Windowsユーザにとっては逆に違和感があるかもしれない。管理情報の入力画面で、カーソル位置をマウスで指定できない（項目の移動は【Tab】キーで行う）のも面倒だ。

バージョンナンバーが0.9ということで、細かなところはまだまだこれからのソフトということなのだろうが、可能性を感じさせるソフトであることは間違いない。