「rkTTT アリスとうさぎのタッチタイプ」は、シンプルなインタフェースのタイピング練習ソフト。ローマ字入力、かな入力のいずれにも対応する。一般的なタイピング練習ソフトのようにキーボード全体を表示せず、「どの指でタイプするかを1文字ごとに指示する」のが特徴。正確な指使いを実践的に練習できるよう工夫されている。

用意された練習材料（教材）は、ローマ字入力、かな入力とも6種類ずつ。ローマ字入力では、練習用が「五十音」「数字と記号」「日本語単語」「日本語単語と英単語」「日本語文」の5種類、テスト用が「日本語文と英文」から出題される。かな入力では、練習用として「1文字ずつ（50音順/ランダム/人差し指と右小指中心）」「単語（シフトなし/シフトあり）」があり、テスト用は「文」となっている。

教材からひとつを選択して【Enter】を押すとタイピング練習がはじまる。いずれの教材も画面に表示されるテキストをタイピングしていく形式。テキスト表示とあわせて、「親」「人」「薬」などといった具合で1文字ずつ「どの指でタイピングすべきか」を教えてくれる。タイプミスをするとそのたびに「違う！」「冷静に！」などのメッセージが表示され、（基本的には）正しく入力できるまで先に進むことができない。

テストモード、練習用モードとも「打つべきキーの総数/経過秒×10」で得点が計算される。タイプをミスすると、1回につき経過秒に2秒が加算（減点）される仕組み。100回タイプミスすると、強制終了となる（ただし、同一個所での重複間違いは1回とカウントされる）。

かくいう筆者も、微妙に配置の違うキーボードを混ぜて使っているうちに、変な癖がついてしまったユーザのひとりなのだが、普段はそれでも何ら不都合を感じていなかった。しかし、いざ「rkTTT」を使用してみると、自分で思っていた以上に変な癖が染みついていることに気づかされ、愕然とした。正直なところ、最初に使った際に「いつも通りに」やってみようとしたら、なかなかうまくいかず、かなり強いストレスを感じたほどだ（無論、ソフトのせいではなく、筆者のタイピングが悪いためである）。

だが、毎日少しずつ練習してみると、次第にそのストレスも薄れ、それにつれて高得点を出るようになり、少なからず達成感を得ることができた。長い時間をかけて染みついた悪癖は、そう簡単に改善されるものではないかもしれないが、自分のタイピングに疑問を感じているユーザは、一度試してみてはいかがだろうか。無論、「これからパソコンをはじめる」という初心者や「より高速のタイピングを身につけたい」というユーザにもお勧めしたい。