平易な四則演算の問題が次々と出題される暗算ソフト。一般的な計算問題のほか、「三角/四角計算」「Reverse」「Big&Small」など、多数のモードを搭載している。「算術鍛脳」は、簡単な計算問題を繰り返し解答することで脳の活性化を図る、「脳トレ」系の暗算学習ソフト。モードが豊富に用意されているのが特徴。さまざまなパターンの計算問題を解くことができるため、飽きずに学習できる。計算モードは+/−/×/÷(加減乗除)それぞれで分かれており、さらに「通常モード」と「独立単体モード」に細かく分かれる(除算は「通常モード」のみ)。
「通常モード」は、出題される数式をひたすら解いてゆくもの。画面に表示された数式の答えをテンキーで入力すればよい。出される問題は「解答の数値が1桁」と非常に簡単で(加算問題のみ「解答が1〜2桁」のハードモードも搭載)、九九ができれば小学生でも学習することが可能。問題数は5/10/15/20/25問から選択できる。
「通常モード」では、出題される問題式の数字が逆さに表示される「Reverse」、数字の大きさが変化する「Big&Small」といった表示オプションの設定が行える。特に「Reverse」は難易度が高めで、6や9などが逆向きに表示されると勘違いしやすい(大抵、筆者は慌てて解答しようとして失敗する)。
「独立単体モード」では、一風変わった出題方法の問題を解くことができる。用意されているモードは三つあり、
- 百マス計算(+/−/×)
- 三角計算(+/−)
- 四角計算(+/−)
となっている。「百マス計算」は、縦10×横10マスの交差地点にあたるマス(100マス分)を1マスずつ計算してゆくもの。「三角計算/四角計算」は、画面上に表示される数字を指定された順に計算してゆくもので、三角では三つの数字が、四角では四つの数字が画面内に表示される。「独立単体モード」では解答の下1桁だけを答えればよく、例えば正解が「-15」の場合【5】のキーを入力すればよい。問題をすべて解いたあとは、正解数と解答の平均秒数が表示される。ランキング機能もあり、スコアに応じて順位が示される。ただし問題を解いている最中、解答終了後とも、1問ごとの正解/不正解の判定は表示されない。筆者としては、解答終了後にまとめてでも構わないので、判定結果を示す画面があるとよいと感じた。現状では、どの問題で不正解になったかがわからないからだ。
そのほか「おまけ」モードも備えている。おまけモードは、画面上に表示される数字をすばやく入力するもの。計算の必要はなく、単純に反射神経だけが要求される。他のモードで計算し続けて疲れた場合の息抜きとして役立つだろう。おまけの問題数は、10/20/30/40/50問から選択できる。
この手の「脳トレ」系ソフトは、継続できるかどうかが重要だと筆者は考える。「算術鍛脳」はモードの数が多いため、飽きることなく学習を続けられるという点で優れていると感じる。表示される問題の数字が大きめで、非常に見やすいこともポイント。小学生から年配の方まで、幅広い世代のユーザにお勧めできる。
(田中 剛健)