五つのメモリを自由に利用しながら計算できる電卓ソフト。クリップボード経由で外部アプリケーションからデータを取り込んで計算したり、結果を貼り付けたりもできる。「ファイナル電卓」は、「ビジュアルメモリ」と呼ばれる五つの記憶用エリアを持つ電卓ソフト。基本的な四則演算(加減乗除)はもとより、2/8/16進数の計算、数値変換、三角関数(sin/cos/tan)の角度変換など、多様な計算を行うことが可能。マウスクリックによる操作のほか、ショートカットキーからも操作できる。コンパクトな姉妹版「ファイナル電卓M」が同梱されている。
大きな特徴は、ビジュアルメモリによる計算。メモリは「Memory1」から「Memory5」までの五つの格納領域が用意されている。例えば(256×2)+(512×3)を計算する場合、256×2の計算結果を「Memory1」に、512×3の計算結果を「Memory2」に記憶させ、最後に合算するといったことが簡単にできる。計算結果を記憶させるには、結果が表示された状態で「Memory」ボタンをクリックするか、【F1】〜【F5】キーを押せばよい。記憶されたデータを計算に利用する場合も同様の操作で行える。
ビジュアルメモリにはそれぞれ「演算子切り替えボタン」が付いている。ボタンには「+−×÷」の記号を設定でき、押下するたびに記号が切り替わる。無印の状態でメモリボタンを押した場合、数値表示エリアの値がそのままメモリに登録される。演算子を設定した状態でメモリボタンを押すと、メモリデータに対して「数値表示エリアの値」と「演算子」で計算した値がメモリに格納される。
例えば「数値表示エリア」の値が10、「Memory1」の値が30、「Memory1」の演算子が「÷」の場合、「Memory1」ボタンを押すと30÷10の解「3」がメモリに格納される。さらに「Memory1」ボタンを押すと、3÷10の解「0.3」が格納される仕組み。
メモリボタンを右クリックすると「メモ入力テキストボックス」が表示される。メモリの覚え書きなど、好きな文字を入力しておける。メモリをマウスでポイントすると、入力した文字が表示される。
クリップボード連携機能も充実している。クリップボードに転送した数値データを計算に利用したり、「ファイナル電卓」の計算結果をクリップボード経由で他のアプリケーションに渡したりといったことがボタンひとつで行える。クリップボードにデータを渡す際、文字を半角/全角変換することも可能。桁区切りカンマの有効/無効を指定して、クリップボードとのデータ転送も行える。
扱える最大桁数は整数部が20桁、小数部が12桁。小数部分の入力桁数を0に指定して、小数点以下の計算を行わないようにもできる。カンマ区切りは、3桁ごとだけでなく1〜12桁の範囲で自由に指定できる。「下の位から区切る」か、「上の位から区切る」かを指定することも可能だ。
画面は、境界バーをクリックすることで、別機能パネルの表示/非表示を切り替えられる仕組み。三角関数、円周率、累乗やメモリの追加操作ボタンなどの表示/非表示を、クリックだけで切り替えられる。
同梱される「ファイナル電卓M」は、コンパクトでキーカスタマイズ機能が付いている。