クリップボード履歴を対象にした文字列検索、文字種の変換、テキスト編集なども可能な高機能クリップボード拡張ソフト。「CLips」は、クリップボード履歴を保持し、ウィンドウやタスクトレイメニューからすばやく他のアプリケーションへ貼り付けられるようにしてくれるソフト。最大10,000件のクリップボード履歴を保持できる。あらかじめ登録しておいた定型文を入力したり、連番リストを作成したりといったことも可能。履歴データは自動的に保存され、次回「CLips」の起動時にも利用できる。
メイン画面には、機能別に「履歴/定型文」「文字列編集」「連番リスト作成」「日付/時刻」の各タブが用意されている。「履歴/定型文」内には、さらに「0」〜「9」の10個のタブがある。いずれのタブにもリストがひとつずつ用意され、履歴や定型文を行単位で管理できるようになっている。ツールバーもタブごとに分かれ、リストの移動、順番の入れ替え、コピー/貼り付け、リストからの削除などを行える。クリップボードに転送された履歴データは「0」のタブに格納される。
保持しているテキストには、コメント付けやマーキング(リストの1行分を反転表示にする)を行える。テキストやコメントを対象に文字列検索を行うことも可能。大量の履歴データや定型文から、必要なものをすばやく探し出せる。文字列編集機能があり、複数の履歴データや定型文を結合して、新たなテキストを作成するといったことも可能だ。
より細かく文字列を編集したい場合は、「文字列編集」を利用する。簡易エディタ風の画面で、直接テキストを編集できる。テキストデータの読み込み・保存も行える。
「連番リスト作成」は、通し番号付きのテキストを自動生成し、クリップボードに送る機能。「通し番号の前後に固定文字列を挿入する」「通し番号の初期値と最終値を指定する」といったオプションが用意され、例えば「会員番号001、会員番号002、会員番号003、……」のようなテキストを簡単に作成できる。
「日付/時刻」は、日付や時刻の文字列をクリップボードに送るもの。現在の日時はもちろん、カレンダー上で指定した日時を転送することもできる。出力オプションとして「西暦/和暦入り」「曜日入り」「12/24時間表記」などを指定することが可能。例えば、「YYYY/MM/DD」「平成×年×月×日(×曜日)」などの形式で転送できる。
「連番リスト作成」や「日付/時刻」を実行すると、データは「履歴/定型文」の「0」のタブに送られる。そのまま他のアプリケーションに貼り付けたり、定型文として登録したりすることが可能だ。
履歴や定型文のリストを右クリックするとコンテキストメニューが表示され、
- 切り取り/コピー/削除
- 制御文字の削除
- 「大文字/小文字」「全角/半角」などの文字種の相互変換
- 選択したテキストの保存
- テキストファイルから読み込んでリストに挿入
などの機能を利用できる。設定画面では、「テキストを貼り付けるまでの遅延時間」「文字列の最大サイズ」「表示色の変更」などを指定できる。外部のテキストエディタを登録し、「CLips」のメイン画面からすばやく起動するといったことも可能だ。さらに、キーボードのショートカット割り当てをアプリケーションごとに切り替えることも可能。多くのアプリケーションでは【Ctrl】+【V】が「貼り付け」となっているが、割り当てを事前に登録しておくことで、割り当ての異なるアプリケーションでも利用できる。