ソフトを開発しようと思った動機・背景
もともとは、2年前に「.NET Framework」に対応した1次元バーコードライブラリ「DotNetBarcode」を開発しました。しかし最近は、Webページや雑誌の広告、パンフレットなどでQRコードを見る機会が多くなりました。そのため、バーコードライブラリ「DotNetBarcode」をQRコードに対応させようと、JISのQRコード基本仕様書を全部読みつくして、やっとQRコードへの対応が完成しました。その過程で、QRコード全体だけでなく、QRコードの位置検出パターン(右上、右下、左上)などの色を変更すると、非常に見栄えのよいカラフルなQRコードができることがわかりました。さらに、QRコードの色はかなり変更しても携帯電話などで読み取れることもわかりました。
とはいえ、バーコードライブラリでは一般の人には使ってもらえないので、新たに「ColorfulQRCodeMaker」を作成しました。開発目標は、
- リアルタイムで高速にQRコードを生成し、微妙な色の変更を携帯電話などで読み取り可能かを確認しながら、容易に作成できること
- 設定できそうな色はすべて変更できるようにすること
です。目標は、Ver.1.2.0(最新版)でほぼ達成できたと思います。開発に苦労した点
最大の苦労は、QRコードを生成するプログラムを作成するところです。「ColorfulQRCodeMaker」ではバーコードライブラリ「DotNetBarcode」を呼んでいるだけですので、結局バーコードライブラリのQRコード対応に非常に時間がかかりました(しかし、JISの仕様書があったので何とか作成できました)。
QRコードができてしまえば、色の設定は「.NET Framework」でサポートされているので意外と簡単に開発でき、設定できそうな色はすべて変更できるようにできたと思います。色を設定するコントロールが八つあって複雑そうに見えますが、ひとつ作ればあとは貼り付けるだけで完成してしまうので、「Visual Basic 2005」は非常に開発が容易な言語だと思います。
プログラムに興味がある方は、「ColorfulQRCodeMaker」のソースコードを公開していますので、参考にしてください(ほとんどが、バーコードライブラリを呼んでいることがわかると思います)。
ユーザにお勧めする使い方
2次元バーコードのQRコードの色が自由に設定できます。QRコードの色や背景色だけでなく、「位置検出パターン」「位置合わせパターン」「タイミングパターン」「形式情報」「型番情報」「余白」など個別の色や背景を設定でき、さらにグラデーションやイメージファイルの設定など、あなた独自のオリジナルなQRバーコードが簡単に作成できます。お勧めの配色サンプルは、http://www.geocities.jp/japan_inf/DotNetBarcode/にある14種類です。
今後のバージョンアップ予定
多機能であるため、設定できる個所が非常に多いので、設定内容を保存できる機能を作成したいと思っています。これができると、同じ配色のQRコードを何度も作成できるようになります。また、プログラムを使ってもらえばほとんどわかるとは思いますが、マニュアルがないので整備したいと思います。
(DotNetBarcode)