フルカラー画像を題材に、絵画風の画像を自動生成してくれるユニークなグラフィックソフト。独自のタッチを持つ多彩な「絵師」を使い分けられる。「絵師のえそらごと プロフェッショナル」は、絵画タッチの画像を自動的に作り出すユニークなソフト。描画の特徴や使用するブラシのタッチなどのパラメータがまとめられた「絵師」を選び、「題材」となるデジタル画像を指定することで、絵画風の絵が作成される。題材として利用できるのは、フルカラーBMP/JPEG形式の画像ファイル。シリーズの上位エディションにあたる「プロフェッショナル」版では、処理の途中でも描画パラメータの微調整などができるようになった。
絵師は、あらかじめ用意されたものを使うことも、ユーザが独自に作成して使うこともできる。絵師にはそれぞれ、個性で大まかに分類された「タイプ」が設定されている。タイプは、「普通」「単色」「減色」など、計13種類。同じタイプの絵師でも、使用する色彩やタッチには独自の特徴がある上、途中で作風が変化することもある。
絵師と題材を指定したら、描画を開始できる。開始前にはキャンバスサイズ(描く絵の大きさ)や背景色などの指定も可能。描画は、指定した絵師独自のタッチで行われる。「絵師のえそらごと」には「絵の完成」という概念がなく、ユーザが停止しない限り、延々と絵に手を加え続ける。描画は基本的に自動で行われるが、キャンバス(描画エリア)上のマウスクリックにより、その付近を重点的に描画させることも可能。実行中の様子を確認しながら、適当なところで停止すればよい。
いったん描画を停止しても、再開させることは可能。独自のファイル形式「CNV」で保存しておけば、好きなときに読み込んで、再開させられる。描画結果をBMP/JPEG/PNG形式の画像ファイルとして保存することもできる。さらに、描画を停止して他の絵師に切り替え、続きを描かせることも可能。一定時間の経過時や指定段階数に達した時点で自動的に描画を停止するタイマ機能も備えている。
新バージョン「プロフェッショナル」版では、
- 絵師の詳細設定
- 筆の詳細設定
- 筆テクスチャの設定
- 絵師の特徴
という四つのダイアログボックスが用意された。「絵師の特徴」以外の三つは、描画の特徴や筆のタッチを指定するもの。「絵師の詳細設定」では、塗りと輪郭描画のそれぞれに不透明度やストローク、輝度・色相・彩度などを設定できる。「筆の詳細設定」では、さまざまな筆の種類の大きさ、硬さ、密度などを指定できる。「筆テクスチャの設定」では、ペンやクレヨン、水彩筆などの画材のタッチを70種類以上から選べる。いずれのダイアログボックスもモードレスタイプで、描画中でも操作できるようになっている。そのほか、スキンを使ってウィンドウの外観を変更する機能、描画の進行状況を示す「イルミネーション」表示の変更、CNVファイルの可逆圧縮/非可逆圧縮の選択、キャンバスの印刷機能などを備えている。