プロセスの状態をリアルタイムに図示する機能を備えたプロセス監視・操作ソフト。「Peek-a-Boo」は、Mac OS X上で実行されているプロセスの活動を監視・調整するためのユーティリティ。プロセス情報の閲覧、稼動状態の監視、プロセスの一時停止や強制終了といったことを簡単に行える。UNIXの“ps”コマンドで読み込めるプロセス情報にアクセスすることも可能。
メイン画面である「プロセスの一覧」には、現在動作中のプロセスがリスト形式で表示される。表示される項目は、
- 名前
- アイコン
- PID(OSによるプロセスの識別番号)
- 種類(OS X/Classic/Darwinなどの種別)
- アクティブ時間(秒)
- CPUおよびメモリ(実メモリ/仮想メモリ)の使用率
など。項目の表示順を入れ替えたり、プロセスを昇順/降順で並べ替えたりすることも可能だ。「プロセスの一覧」のほかにも「プロセス情報」「使用履歴」といった個別ウィンドウが用意されている。「プロセス情報」には、プロセスごとのアクティブ秒数、メモリ使用率(数値/グラフ)、フルコマンド名などが表示される。「使用履歴」は、折れ線グラフでCPU使用率の変化を示したり、CPU平均使用率を表示したりするもの。いずれも、同時に複数のウィンドウを開くことが可能で、複数のプロセスを並行して監視できる。
プロセス情報を一定時間ごとに監視し、変化を見る「ログ」機能も備えている。監視対象は「実メモリ」「仮想メモリ」「アクティブ時間」などから選択することが可能。更新頻度は、0.1秒から1時間の範囲で細かく(1秒未満は0.1秒単位、1分未満は秒単位、それ以上は分単位)設定できる。ログは、専用ウィンドウ上でリアルタイム表示されるほか、タブ区切り形式のテキストファイルとして保存することも可能だ。
プロセスに対して、さまざまな操作を行うこともできる。
- ウィンドウを隠す
- ウィンドウを最前面に出す
- 実行ファイルをFinder上で表示
- 一時停止と停止状態からの再開
- 強制終了
- プロセスの優先度を3段階(高い/通常/低い)で変更
といった操作を行える。ユニークなのが、プロセスの状態をOpenGLでリアルタイムに図示する「プロセスパルス」機能。実行中のプロセスをアイコンで表現したもので、CPUの使用率によってアイコンのサイズが変わり、アイコン同士を結ぶ直線でプロセス同士の“親子”関係が表される。別のプロセスを使用するinitやWindowServerなどの動きも視覚的に確認することが可能。アイコンはプロセスリストと関連付けられており、任意のアイコンをクリックすると、リスト上で当該プロセスがハイライト表示される。
UNIXで用いられるpsコマンドを利用して、プロセスの詳細な情報を取得する機能もある。「USER(ユーザ名)」「COMMAND(コマンド名)」など、(内蔵項目と重なるものも含めて)約60種類の項目にアクセスできる。プルダウンメニューから必要なパラメータ(ジョブ)を選択するだけで、表示のON/OFFを切り替えることが可能。ONにしているものは、プロセスリスト上に項目が追加される。