「PSC SPEED TAG」は、ファイル/フォルダに「タグ」と呼ばれる目印を付けることで、高速・高精度な検索を実現したソフト。物理的位置にとらわれることなく、ファイルの検索を行える。エクスプローラ風の画面デザインで、はじめてでも直感的に使える。

タグは、例えば「仕事用」「趣味用」のような、ファイルの分類に使用できる目印のこと。「PSC SPEED TAG」では、1ファイルに対して複数のタグを付けることが可能で、ひとつのファイルに対して、さまざまな角度から分類・検索を行える。タグのほかに、自由な「コメント」を設定することが可能。適切な内容を設定しておけば、コメントを参照しただけでファイルの内容や目的がわかるようになる。もちろんコメントを対象に検索を行うことも可能だ。

利用するには、対象ファイルにタグ設定を行う作業が必要。例えば「ファイルの目的」というタグを作成し、そのタグの取り得る値として「仕事用」「遊び用」「テンポラリ」などといった値を定義して、タグ付けを行ってゆく。デスクトップやマイ ドキュメントにはワンタッチでタグを設定することが可能。指定フォルダ配下のフォルダ/ファイルにまとめてタグを設定することもできる。

タグの設定は、エクスプローラなどからのドラッグ＆ドロップでも行える。「ポップアップタギング」機能により、「どのタグを付けるか」を問い合わせるダイアログが自動的に表示される。

フォルダにもタグを付けられる。タグ付けされたフォルダにファイルがコピーされた場合、同じタグが受け継がれる「自動タギング」機能を利用できる。同様に、タグ付けされたファイルを複製した場合、複製されたファイルにもタグが引き継がれる。

タグ付けが行われると、ファイルのプロパティ画面に設定タグが表示され、値がプルダウンメニュー表示される。ユーザは「仕事用」か「遊び用」か「テンポラリ」かを選択すればよい。「仕事用の画像ファイル」といった検索も簡単に行える。

ファイルの検索にもさまざまな方法がある。例えば、Googleのデスクトップサーチのように、自動的にパソコン内のファイルのインデックス付けを行ってくれる方法もあれば、「PSC SPEED TAG」のように、ユーザが自らタグ付けを行い、それを頼りに検索する方法もある。ちょっと考えると、デスクトップサーチのような、ユーザが特に作業をせずとも検索できる方が便利に思えるかもしれない。

しかし、実際に使ってみると、このような方法では、検索の「ヒット率」を上げるのはなかなか困難であることがわかる。仕事でよく使う単語などは、ほとんどのドキュメントファイルに含まれているのが普通だし、パソコン上のファイル検索では、テキストファイルやWordファイルだけではなく、バイナリファイルの検索をすることもあるためだ。結局、大量に見つかったファイルの中から目的とするファイルを探し出したり、ファイル名だけで検索したりしなければならなくなる。

「PSC SPEED TAG」のようなタグ付け方式は、確かにタグ付けの手間が面倒だ。しかし、このステップだけしっかりやっておけば、それ以降の検索ヒット率、速度は段違い。実際、こうした検索機能はいくつあっても困ることはない。

開発に苦労した点
既存のデスクトップサーチやドキュメント管理システムにはない製品作りを目指し、まずは仕様を固めるまでの過程が大変でした。検索という機能を多角的に考えた結果、それを実現できるのが「ソーシャルタギング」という概念でした。しかし、ファイルやフォルダにタグを付けることが大変というみなさまもいます。そこで、タグを付けることがなるべく負担にならないように、いろいろな便利機能を開発しました。例えば、任意のフォルダにタグを登録した場合、その配下に存在するドキュメントすべてに同しタグを付加できるようにしたり、あらかじめフォルダにタグを登録しておけば、ファイルの新規作成やコピー時にフォルダのタグを自動的に引き継ぎ可能としました。一人でも多くの方にご愛用いただけるよう、「PSC SPEED TAG」をさらに改良を進めてゆきたいと考えています。

ユーザにお勧めする使い方
「PSC SPEED TAG」の使用例としては、

• 画像データ管理アプリケーション
• 音声データ管理アプリケーション
• 動画データ管理アプリケーション