ソフトを開発しようと思った動機、背景
このソフトはQRコードのエンコードソフト(QRコード作成ソフト)開発の副産物です。当初、エンコードソフトを作っていたときJIS規格通りの最適化を行っているにも関わらず、某エンコードソフトの方が小さな型番のQRコードを生成する事実に直面しました。しかしながら、その理由がなかなかわからず、やむなく某エンコードソフトの生成結果を解析してみようとしたことがこのソフトの開発のきっかけです。その時点では単に QRコードのシンボルに対応した「1」と「0」のビット列を与えると、それをデコードして結果を返す単純なテストツールでしたが、QRコードのデコードに関する技術的な興味もあり、イメージ認識処理とリードソロモンによる誤り訂正ロジックを組み込み、それなりのGUIを実装して公開に至りました。
開発中に苦労した点
プログラミングにおいては特に苦労したところはありませんでしたが、ヘルプの作成に時間がかかりました。QRコードに関する技術的な解説もしてますので、ぜひご覧ください。
今回このソフトを作ってわかったことは、QRコード読み取りプログラムの出来はイメージ認識処理の良し悪しに尽きるという点です。現に読み取り処理においてCPU時間のほとんどをイメージ認識処理に費やしています。もっとCPUを使えば今以上に認識率を上げることが可能であることはわかっていますが、開発言語がVBであることもあって現時点ではこれが限界と判断しています。
ユーザにお勧めする使い方
作者自身このソフトの一般ユーザの利用価値をあまり感じていないのですが、強いて言えばこんな人にお勧めします。
- ご自分のブログやサイトをお持ちの方でQRコードを掲載されている方。掲載前に誤り訂正が発生せずに読み取れるか本ソフトで確認することをお勧めします。誤り訂正が発生するようなQRコードは、間違いなく携帯でも読み取りにくいQRコードといえますので
- QRコード読み取り機能付きの携帯電話を持っていないけど、どうしてもQRコードを読み取ってみたい方(私がそうですが)
- QRコードのエンコードソフト開発者。他のエンコードソフトがどんなセグメント展開を行っているか非常に気になりますよね(これがこのソフトの開発原点でもありますが)
今後のバージョンアップ予定
IEのコンテキストメニュー(右クリックで表示されるメニュー)からのQRコード読み取りはサポートしようかなと思っています。認識能力についてはWeb上のQRコード読み取り専用ソフトとしてならこの程度でよいかなと妥協していますが、もしニーズが多いようなら傾きや歪があるQRコードに対応し、デジカメやスキャナ画像からの読み取りもサポートすることになるかもしれません。ただし、そのときは他言語での作り直しとなるでしょうが。
※現バージョンでも傾きがないデジカメ画像ならそこそこ認識することは確認しています。
(toka)