「ColorMemo」は、複数ページを切り替えながら使用できるシンプルなメモ帳ソフト。ワードパッドのように、フォントの種類やサイズ、色などの書式を指定することが可能。メモは、Paradox7のデータベース形式で保存される。スクリプト処理を行うプログラムとの連携機能も備えている。

メイン画面は、ワードパッドにExcelのワークシート切り替えタブが追加されたようなデザイン。“1冊のメモ”内に複数のページ（シート）を保存でき、切り替えながら利用できる。シートの表示順序の変更（並べ替え）や削除、シートの追加、タブ名の変更などが可能。シート背景色も変更できる。初期設定では、メモ新規作成時のシート数は3だが、この数ももちろん変更できる。

メモには、フォント種類やサイズ、色を指定できるほか、太字（ボールド）、斜体（イタリック）、下線（アンダーライン）、取消線の装飾を指定することが可能。メリハリのある、視認性の高いメモを作成できる。

ファイルの保存操作をユーザが行う必要はない。アプリケーション終了時の状態が、所定のフォルダに自動的に保存されるようになっている。

jgawk/Rubyなどのスクリプト処理プログラムと連携する機能もある。シートの内容をパラメータとして実行し、結果をシートやポップアップウィンドウに取り込める。配布アーカイブには、jgawk用のサンプルスクリプト「横合計」「四則計算」「行番号付加」など、計5種類が含まれている（実行するには別途、「jgawk MSDOS用実行形式」が必要）。

外部プログラムを「ColorMemo」のメニューから実行することも可能。初期状態で「電卓」「メモ帳」が登録されている。そのほか、文字の検索・置換、シート内の先頭・最終位置、先頭・最終シートへのジャンプ、メモの印刷といった機能を備えている。

不要になったシートは、シートの「タブ」上で右クリックして「削除」を命令し、“ポイ”すればよい。この使い勝手も気持ちがよい。

フォントの指定や文字の大きさ、文字の色、シートの背景色など、さまざまな飾りを施せるので、見やすいメモを作成できる点も大きなメリットだ。

多少の知識が必要だが、一番のセールスポイントはスクリプトの実行機能だろう。サンプルスクリプトだけでも便利に使えるが、ユーザの環境に応じたツールとして、「ColorMemo」を発展させることができる。

どういうソフトにしようか参考になる情報を調べていたとき、開発ツールとして使っているDelphiにいいサンプルがあることに気づきました。それを私なりに拡張してユーザの意見も一部取り入れて、いまの形になりました。

「ColorMemo」はParadox形式のデータベース（一緒にインストールされる）を使っていますが、このデータベースは複数のファイルで構成されます。なので、「ColorMemo」のデータは専用のフォルダに保存することを勧めます。

作者の実力不足もあって、今後バージョンアップすることはほとんど考えていません。唯一、複数のページを全文検索する機能は付けておきたいと思っています。行番号の概念はないので、「指定した単語がどのページにあるか」程度の検索にするつもりです。