みなさまへ:暗号化は特別なことじゃない
「普通のファイルと同じような感覚で、暗号化したファイルを使いたい」「暗号化したファイルだって簡単に閲覧・修正したい」──そんな願いから、暗号化・解凍を日常的に行えるこのソフトが生まれました。裏方の話:暗号のサプライチェーン・マネジメント
「暗号化したファイルは塩漬けすることが前提なのか?」──私が暗号化ソフトを探したときの感想です。「簡単」をアピールしているソフトはたくさんあり、確かに暗号化してそのまま放置しておくだけなら簡単です。しかし、頻繁に使うファイルを暗号化しようと思うと、暗号化・解凍(復号)の手間がユーザに重くのしかかってきます。
「暗号化したファイルを気軽に閲覧・修正できる」ことを目指して、ちょちょいとグランミックスは開発されました。暗号化したファイルを利用する際の「解凍〜開く〜修正〜保存〜再暗号化」という流れを捉え、各ステップで発生していた手間や複雑さを排除することで、総合的な使い勝手が向上し、暗号化したファイルをすばやく利用できるようになりました。
開発者の方々へ:暗号をもっと身近にしてください
「ちょちょいとグランミックス」は、ファイルに対する暗号化データ活用を実証したソフトですが、同時に、そのようなコンセプトを広めたいという願いも込められています。ソフトハウスやフリーソフト作者の方々には、ファイルにとどまらず、暗号化したデータをもっと活用できる環境を構築していただきたいです。例えば、電子メールを普通に送信して普通に受信するだけ(のような感覚)で、PGP暗号が利用できるようにはならないでしょうか?
暗号の有効性を高めるひとつの方法は、「すべてを暗号化する」ことだと思います。重要なデータしか暗号化していないと、逆に、暗号化されているものを解読すれば重要な情報にたどり着けるとわかってしまいます。重要でないものまで暗号化することにより、解読の労力が大幅に増え、第三者が重要な情報にたどり着くことが難しくなります。
すべてを暗号化するには、暗号がもっと身近な存在にならなければいけません。「ちょちょいとグランミックス」のアイデアはどんどん他のソフトに組み込んでいただいて結構ですので、さまざまな暗号の利用がもっと簡単になることを期待しています。
(SHINTA)