麻雀に強くなる上で重要な「手牌のうちどれを切ってどれを残すか」の判断力を、「牌効率」の確率データをもとに学習・強化できる麻雀練習ソフト。「一人麻雀練習機」はその名の通り、麻雀の実力を一人で磨くためのソフト。コンピュータを相手に対戦するタイプのソフトではない。完全にランダムな配牌で、ツモ上がりを目指してひたすら一人で捨てる牌を選択し続ける。練習結果から算出される「テンパイ率」「和了率」などで、麻雀の腕を客観的に分析することも可能だ。
操作は簡単。起動するとウィンドウ下部に一人分の手牌(ツモ牌を含む)が表示される。プレイヤーは、その中から切る牌を選んで左クリックする。和了または流局まで、この操作を繰り返す。ツモ牌は自動的に配給される。他のプレイヤーは存在しないため、鳴きなどはできない。暗槓もできない。和了も当然、ツモ和了のみだ。
和了は自動的に判断される。点を高くするための見逃しは許されない。操作における唯一の例外はリーチだ。リーチが可能なときに、左クリックの代わりに右クリックで牌を捨てるとリーチとなり、以降は和了または流局まで自動的にツモ切りが繰り返される。
常に東場で、プレイヤーは親。ノーテン罰符やフリテン、リーチ棒などはない。流し満貫や海底もない。
打牌のアドバイスや分析の機能は充実している。まずは「何切る?」ボタン。向聴数が3向聴以内のときにクリックすると、各不要牌を捨てた際の「期待値」が表示される。期待値は、最終的に和がれる確率とその際の得点から計算された数値で、高ければ高いほど「牌効率」がよく、有利となる。
データの表示はInternet Explorerを利用して行われる。各牌を捨ててからツモ和了するまでのすべての牌の動きと期待値、ツモ和了した際の役と点数などが詳細に記載されている。量が多いため見るのは大変だが、じっくり研究すれば雀力の養成に大いに役立つ。
テンパイしたときには「リーチ?」ボタンを押して、リーチした場合の期待値とリーチしない場合の期待値、ダマツモの候補とその残り枚数、和がったときの点数を調べられる。
「向聴数」をONにすることで、七対子と国士無双、それ以外の手への向聴数を表示させることも可能。常に向聴数を意識する習慣を身につけられる。
練習の結果は自動的に記録され、それまでの成績にもとづいた統計情報を自由に確認できる。表示されるのは「局数」「平均和了点」「和了率」「テンパイ率」「ノーテン率」「平均テンパイ巡目」などの成績、それまでに和了した役とそのパーセンテージ、各巡目における平均向聴数など。自分の成績の右隣にはコンピュータシミュレーションによる「標準的な成績」が表示され、比較することで自分の「牌効率」の理解度をチェックできるようになっている。
「標準的な成績」のデータはあらかじめ15,000回分を超えるデータが登録されているが、「シミュレーション開始」ボタンを押して、さらに追加することも可能。コンピュータによるシミュレーションを見ることも、雀力アップに役立つ。