強力な入力支援機能、ユニークなクリーニング機能などが特徴の多機能テキストエディタ。「Tex-Edit Plus」は、ワープロライクな編集機能を持ちながら、高速に動作する多機能テキストエディタ。1文書内で複数の文字フォント/サイズ/スタイルを使用できる。主要なワープロソフトをはじめ、幅広いアプリケーションの文書形式に対応。改行コードなどの特殊文字を一括処理する「クリーニング」、引用個所など文書の一部を任意幅で改行し、部分的にブロック化できる文書整形機能「ブロックフォーマット」など、文書作成に便利な機能を多数備えている。
編集ウィンドウでは、文字色/背景色、ウィンドウサイズ(4段階/カスタム)、ルーラ表示/非表示、折り返し設定など、詳細な表示設定を行える。テキストの折り返し設定は小(半角60文字)/中(80文字)/大(100文字)のほか、ソフトラップ(ウィンドウ幅)/用紙設定(用紙サイズ合わせ)/ワイドオープン(無制限)から選択することが可能。「用紙設定」を選択すると、用紙の四辺にマージン分が取られて無駄なく印刷される。
文書書式は、行間/インデント、行揃えなどの設定が可能。文書全体だけでなく、段落ごとの指定も行える。段落末に境界線を引くことも可能。さらに、テキストの記述方向を選ぶことも可能で、アラビア語やペルシャ語のように右から書く言語にも対応する。
特徴のひとつが強力な入力支援機能。
- キャレット後の1文字をデリートする「フォワードデリート」
- 選択範囲を任意文字数で改行し、行頭に「>」などの文字を挿入する「ブロックフォーマット」
- ダッシ2個分で、ハイフンを入力する「スマートハイフン」
- 1ワードをカットしたとき、本来両側に残る2個のスペースを1個にする「スマートカット」
- Macintosh特有の引用記号(端を巻いた字形)に変換する「巻き引用符」
などを利用できる。さまざまな形式で文書を保存できることも特徴のひとつ。独自形式(スタイル付き/なし)/RTFのほか、「Microsoft Word」「Word Perfect」「MacWrite」「WriteNow」など、10種類以上の形式で保存できる(読み込みはRTF/SimpleText)。さらに、保存時にアプリケーションのクリエータコードを指定することで、その他の形式にも対応する。また、PICT画像やQuickTimeのムービー(MOV)ファイルも直接開ける。SimpleTextのリードオンリー(読み込み専用)形式の書類も作成することが可能。文字コードはASCII/Unicodeに対応する。
AppleScript機能にも対応する。あらかじめ行番号付加、重複行除去、文字色/背景色のカラーセットなど、約30種類のスクリプトが登録されているほか、スクリプトを集めた専用サイトも用意されている。
多彩な機能を備えながら、テキストエディタとして快適な動作速度を実現。さらに、スピードアップを図るため、アンチエイリアステキストの有効/無効、フォントメニューのWYSIWYG表示および階層化の有効/無効、インライン変換の有効/無効といった設定を行えるようになっている。
ユニークなのが文書内の特殊文字を一括処理する「クリーニング」機能。Mac OS/Windows/UNIXという異なるOS間で文書をやり取りする際など、頻繁に使うCR/LFの削除や追加(文書保存時に変換することも可)、複数スペース/複数空白行/タブの置き換え、行頭/行末のスペース/タブの削除などの処理を、1ダイアログでまとめて設定し、一括で実行できる。
検索では、文書内検索のほか、選択範囲の検索、編集中の全文書を対象にした検索が可能。正規表現やワイルドカードを使えるほか、オプション設定により大文字/小文字を区別したり、欧文では「ワード全体のみ」を検索したりする(単語の一部がキーワードに適合しても無視する)ことも可能だ。
印刷では、上/下/左/右のマージン指定、ページ番号印刷のほか、行間を2倍にして印刷する「ダブルスペース印刷」という機能もある。
そのほか、文書へのイメージ、サウンド、ムービーの挿入、Mac OS Xのスピーチ機能を利用した英文読み上げ、文書中の文字列と画像やムービー、スプレッドシートなどの外部ファイルを関連付けて、文書内から開けるハイパーリンクなどの機能がある。