「NanaTree」は、アウトラインプロセッサのようにノード（見出し）単位での管理を行えるメモ帳ソフト。メイン画面は、左右に分割された2ペイン構成。左側にツリー部、右側にエディタ部が配置される。ノードは、アイコンとタイトルのテキストで表され、ドラッグ＆ドロップやツールボタンで順序の入れ替え、階層の移動などを行える。ノードを表すアイコンのほかに、プッシュピンや電球、クエスチョンマークなどのイメージ（アイコン）を付けたり、ノードをタイトルにもとづいて並べ替えたりすることもできる。

エディタ部はノードと連携している。ツリー部でノードを選択すると、エディタ部がそのノードのものに切り替わり、ノードのタイトルやイメージが表示される。エディタ部はリッチテキストに対応し、フォントや文字サイズ、色、下線や太字、上付き/下付き文字などの装飾を指定できる。文中に画像やOLEオブジェクトを挿入することも可能。文字の大きさや色などの組み合わせは「フォントスタイル」として管理できるようになっている。

ハイパーテキスト風のリンク機能もある。<nlink>ノード名</nlink>というタグでくくったテキストをクリックすると、該当するノードへ移動する。<nlink>タグでくくった文字がノードにない場合はURLへのリンクと見なされる。Webページのアドレスを設定しておけば、Webブラウザでページを開いてくれる。

作成した文書ファイルは独自形式で保存できるほか、文書全体や選択したノードだけを他の形式にエクスポートすることも可能。文書全体のエクスポートは、テキスト/階層化テキスト/タグ付き階層化テキスト/リッチテキスト/HTMLから、またノード単位（ページエクスポート）では、テキスト/リッチテキスト/HTMLの各形式から選択できるようになっている。読み込めるファイルは独自形式のほか、リッチテキスト/階層化テキストの各形式。

「NanaTree」もこうしたアウトラインプロセッサの特徴を受け継ぎつつ、いくつかの点でユニークな特徴が見られる。ひとつは見出し（ノード）にアイコンを付けられる点。もともと単独のノードにはページ風のアイコンが、また下位にノードを持つ場合にはフォルダ風のアイコンが自動的に付くのだが、そのほかにユーザがイメージ（アイコン）を選べることで、ノードの整理が便利になった。

また、ノードを自動的に並べ替えるソート機能は、同レベルのノードを並べ替えたり、子レベルあるいはそれ以下まで含めた並べ替えができるなど、これもいろいろな整理に役立ちそうだ（イメージでも並べ替えできるとさらに便利になるのではないかと思う）。

そのほか、ドラッグ＆ドロップで簡単にファイルをノードに追加できることで、これまでばらばらに保存していたメモを集約して整理するような使い方にも適しているし、表現力の高さや各ノードを簡単にリッチテキストやHTMLで出力できるあたりも大きな魅力だ。